「無垢な悪戯が辿り着く容赦ない結末」グッドナイト・マミー よねさんの映画レビュー(感想・評価)
無垢な悪戯が辿り着く容赦ない結末
オーストリアの田舎に佇む一軒家で留守番をしていた幼い双子の兄弟の元へ帰ってきた母親は顔面を包帯でグルグル巻きにした無残な姿になっていた。以前と違って厳しい態度を示すようになった母親が別人ではないかと疑い始めた二人は些細な悪戯を仕掛けて彼女を試し始めるが、それはやがてエスカレートして越えてはいけない境界を軽々と越えてしまう。
クライマックスで客席にいた妙齢の女性が怒りながら退場するレベルで残酷かつインモラルでありながら兄弟が仕掛けるトラップはどこまでも無垢。ジワジワと不穏な雰囲気を熟成していった先に用意された不意に背負い投げを食らったような衝撃のクライマックス、そして静かに訪れるあり得ないワンカット、欧州産スリラーはあらゆる意味で容赦がなさすぎて怖すぎます。
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