「美味なれど薄味。」スポットライト 世紀のスクープ 好きこそモノのヘタレなれさんの映画レビュー(感想・評価)
美味なれど薄味。
渋さが魅力の俳優たちの演技合戦でお腹いっぱいになれる一本。
最後まで緊張感途切れることなく観られたのは、復活のマイケル・キートンやいつも観る度に「この人スゲェ!」と思わせる(要は地顔の印象が薄い笑)マーク・ラファロ等々の力だと思う。
但し、ショッキングな実話題材を扱いながらも驚くほど展開の起伏を欠き地味。
ドラマチックな要素がかなり薄いので、アカデミー賞(作品&脚本)を期待すると見事に裏切られるので注意。
閉鎖的な環境では、良識も常識も呑み込まれてしまうという恐怖と社会問題的側面は描かれているが、映画的エンタテインメント的要素はほぼ無し。
その点では同じような実話ベースの勧告映画「トガニ」の方を強くお勧めしたい。
渋い役者の熟練の技を堪能する作品。
コメントする