シークレット・アイズのレビュー・感想・評価
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タイトルなし
ジュリア・ロバーツ、ニコール・キッドマンの2大スターを従えて、キウェテル・イジョフォーが抑えた演技で光る。ロバーツの娘の殺人犯をFBIを辞めたあとも長年に渡り追い、再び得た手掛かりを元に集まる仲間。キッドマンとイジョフォーの心の繋がりもありながら、ロバーツの疲れた老け顔、テロ対策のためには殺人事件には目をつぶる政治の世界、ラストは死刑よりも生かしながら監禁するロバーツに異常を感じながらも、親としてやり場の無い感情に同感しながら、映画としてはラストになるほど納得。黙って殺人犯の死体の穴を掘り続けるイジョフォーとロバーツの一瞬見せる笑顔に終わったんだと感じさせる映画。もうちょっとなぜイジョフォーがFBIを辞めたのかを丁寧に描いてほしかった
サスペンス調のヒューマンドラマ
サスペンスというよりヒューマンドラマ寄りの印象でしたが、全体的にしっかりしていて、引き込まれました。
過去と現在が割と頻繁に交互するのでそこは注意して観なければいけません。登場人物の髪型で見分けるとわかりやすいかと思います。
あとはマージンと馬好きの車泥棒を同じ人が演じているのもわかりにくさを助長してますね。演出上仕方ないのですが。
演者が豪華です。
特にジュリアロバーツ。演技はもちろん、見た目の変化も凄い。過去と現在で全くの別人にすら見えます。最初は同一人物だとわかりませんでした。
キウェテルイジョフォーもいい演技していました。ラストの拳銃を置いて目で訴えかける様とか良かったです。
ニコールキッドマンは美しい。デキる女感が素晴らしかった。自白を引き出すシーン、めちゃくちゃ格好良かったです。
キャラクターとしてもみんな良かったですね。バンピーやシーファートも。どこかリアリティがありました。
恋愛要素も本筋を邪魔せずにリアリティを添えていて、いい塩梅だったと思います。
レイはクレアが好きだけれど、一番大切なのはジェス。クレアもレイのその思いを理解しつつも、気にかかっているように見えました。
クレアはエリスのことを「彼は私を理解してくれている」と言っていましたが、そこに自分がレイを理解しているという気持ちを重ねていたのかなと感じました。
考えさせられるストーリーです。もし自分の家族や友人が被害者になったら…という。
過去の回想がどれもかわいらしく、幸せそうで暖かいので、現在の辛さを際立たせる効果が抜群でした。
主人公はとてもいい人なのですが、自分にも責任はあるとはいえ、13年間も友人とその娘のために犯人を探し続ける執念深さには少し恐ろしさも感じました。
その後の展開から、その13年の努力はなんだったんだ…という徒労感が出るのはいいですね。更にシーファートのことを考えると辛いことに…。
まさか…?からの驚愕のラストも良かったですね。
ラストは賛否両論あるでしょうが、難しいところですね…。
確かに鑑賞時には、え…そうするの!?とは思いましたが、レイは過去にも殺す提案をしていましたし。
あとあと考えるとジェスを憎しみ、そして憎しみ続けることの苦しみから解放してあげる方法としては一番の選択だったかと思います。
ジェスも最後少し微笑んでいるように見えました。
テーマが重めのヒューマンドラマを観たい時におすすめ。
なぜ、ついて来いと言わなかったの?
【シークレット・アイズ:おすすめポイント】
1.最後まで真相がわからないドキドキ感!!!
2.クレア・スローン役のニコール・キッドマンの色気!!
3.レイモンド・“レイ”・カステン役のキウェテル・イジョフォーとジェシカ・“ジェス”・コブ役のジュリア・ロバーツとの会話!
4.マージン / ベックウィズ役のジョー・コールとクレア・スローン役のニコール・キッドマンのやり取り!
【シークレット・アイズ:名セリフ】
1.クレア・スローン役ニコール・キッドマン(田中敦子)の名セリフ
→「なぜ、ついて来いと言わなかったの?」
2.ジェシカ・“ジェス”・コブ役ジュリア・ロバーツ(山像かおり)の名セリフ
→「強い思いは、地図と同じなのよ。」
→「そして強い思いは、必ず勝つの。」
→「違う。この人はマージンじゃない。わたしにはわかるの。」
自分ならどうするかと考えてみると
まずまず良かったと思います。
久々に見たジュリアロバーツ、役柄もあるけど、ずいぶん老け込みましたね。
そして犯人も異常なほど老け込みましたね。
このラストは確かに狂気ではある。
殺したいほど憎い相手を簡単に殺してしまいたくないという思いは理解できて、
もしかしたら自分もそうするかも、と。
銃で一発ドンのアメリカ映画の中では面白い。
どこかレクター博士のような異常さがあるような気がする。
最後に彼女の家へ行った時、
あ、まぢか…
と思った。
その瞬間はかなり良かったと思う。
まずまずのラストだった。
全体としては、どうなるんだろう感なのか何なのか、
ちょっとなにかが足りないような…
面白いサスペンスだけど、
一級には一歩及ばずといった感じ。
終始、ジュリアロバーツとニコールキッドマンの対比が気になった。
多分ジュリアロバーツも本当は今でもきれいなんだろうけど、
ニコールキッドマンがきれいすぎる。
必然性を感じないリメイク
オリジナルはアルゼンチン映画「瞳の奥の秘密」。舞台をLAに移し、アメリカの国土・風土・文化に置き換えながら、13年前の暴行殺人事件を引きずり、過去に囚われ続けた3人の物語を描く。
比較するのは望ましいことではないと分かっていても、オリジナルでの、伏線のパズルのピースをひとつひとつはめていくような衝撃と快感があまりにも印象深く、リメイクはどうなっているかな?と期待半分不安半分。ハリウッドらしさが吉と出て、より鮮明で明白な作品にでもなっていればいいと考えていた。
役者に不備はない。実力派キウェテル・イジョフォーが正義感の強い主人公を演じ、13年の時を超えても美しさと聡明さを失わないニコール・キッドマンと、愛する娘の喪失を体験し疲弊しつつも芯の強さを見せるジュリア・ロバーツ。いずれも悪くないキャスティング。ただ、演技合戦というほどには見所があるでもないので、ジュリア・ロバーツの没入ぶりくらいしか特筆するところはない。
物憂げな演出のタッチもサスペンスフルでとてもいいのだけれど、何かが足りない。なんだか、普通のサスペンス映画と同じ印象しか残らない。
オリジナルでは、犯人の釈放、相棒の殺害、愛を告げることを出来ずに離れ離れになる二人、後に明かされる犯人の消息・・・という、それらひとつひとつに大きな衝撃を受け、その都度、物語が深みと濃度を増していくという凄みと怖さと不思議な解放感があった。そういう点で、リメイク版は明らかに薄味。伏線のパズルが実に大雑把な形をしていて緻密さに欠いている。ラスト20分の衝撃をこのリメイク版でも謳っていたけれど「衝撃」という言葉を使えるほどには感じなかった。
言語が変わった分、「A」を打てないタイプライターという重要なアイテムが使えなかったのは仕方ないけど、やっぱりあれはうまい小道具だったと改めて思ったし、あれに代わる効果をもたらすものって、なかなか見つからないよなぁと思った。
面白くはあった
面白くはあった。
が、女優二人のミスキャスト感が否めない…
ジュリア・ロバーツのやつれ『メイク』感、ニコール・キッドマンの『13年前と行ったり来たりするストーリーなのにどっちか分かんねぇ』感…
あと、キウェテル・イジョフォーが「コイツだ!」ってドヤ顔で報告してきた奴は関係なかったってコト…?それ、どうなの…?
うむ
満員の映画館の最前列の真ん中。
そそり立つスクリーンからの圧倒的な情報量の前に若干寝た。
中盤がごっそり落ちたような感じだが、それでも観た印象を書くと…。
時系列が細かく入れ替わってるような印象を受けた。なので終盤近くになって、ようやく物語の整合性がついた。
これらは、確信犯的な進行の仕方でもあるのだろうけど、登場人物の外観がさほど変わらないので、切り替えをし辛い。
また時間があれば観にいきたい。
ニコールは相変わらずセクシーで美しいが、トムに似てるなとも思った。
どなたかのレビューに、ニコールとジュリアが同い年と書いてあった。
マジで??
明らかにジュリアの方が20年は歳老いてた。
見た目年齢はニコール40、ジュリア60って感じだった。
ジュリアの執念すら感じる風貌であった。
お見事。
意外な結末。
先日観た「ロクヨン」と、昔みたハリソンフォード主演の「推定無罪」を思い出しました。アルゼンチン映画のリメイクだそうですが、意外な展開に楽しめました。ニコール・キッドマンの美しさと、娘を失った母を演じた、ジュリア・ロバーツの演技が良かったですね。キウェテル・イジョフォー演じるレイとニコール・キッドマン演じるジェシカのお互い憎からず思っているシーンはもう少し短くても良かったかもしれません。この映画、私は好きな方です。
64後編が、不完全燃焼だった人にオススメ
元は、アルゼンチン映画のリメイクらしいのですが、それは観てないので比較は出来ません。
理不尽な部分を9.11テロ対策優先って部分は、そう来たか!って感じです。
前日に64後編を観たばかりなので、この2つの作品の共通点のあまりの多さにビックリしました。
犯人を捕まえ事件を解決するのが、警察(FBI)の仕事だと思いながらの身内の都合と圧力・・・・
それに屈せず諦めず殺された子供の親の執念・・・・
64は長瀬さん、この映画ではジュリアロバーツ・・・心身とものヤツれ果てながらも瞳の奥の諦めない姿に心が痛くなりました。
正直、64の後編は間延び感と結末に?な部分もありましたが、この作品は・・・
共に十数年悩み葛藤してきた仲間をも裏切る・・・・
その裏切りをも受け止めたのか!?
えええええ〜〜〜〜!って結末にビックリな後味でした。。。☆4
しかし64も日本の名優総出演ですが、全てのギャラ足しても・・・
ハリウッドの大女優2人のギャラの足元にも及ばんねやろね^^;;;;
惜しい作品
良くあるB級刑事アクションかと
思いきや、アクションほとんど無しの
警察内部ドラマで、結構サイコな結末。
この話には男刑事はミスキャストかな。
TVドラマの俳優という感じ。
キッドマンとロバーツは熱演。
あの色気とあのリアルさは凄い。
特にキッドマン、久しぶりに観たけど
無表情が魅力的な所は変わらない。
昔は大根だなあと思ってたけど、
分かっててやってるんだよな。
但し主役三人の演技の雰囲気が
それぞれあまりに違いすぎるのでは?
アプローチが違うのかちぐはぐな印象。
演出上の疑問は他にもある。
例えばキッドマンが男刑事に惚れる
プロセスはほとんど描いていないし、
ロバーツのルックスは15年前と今で
さほど変わってないように見えるし、
犯人をバーで見つけるのはあっさりすぎるし、
ラストの墓を掘るシーンは感動的な筈なのに
伝わってこないし。
技術的には、カットバックはすんなり観れるし、
15年前の映像作りは凝ってるし、上手いと思う。
但し、カットバック自体の意味が
あるような無いような、ストーリーを
語るのに必要だったか、
効果があったかは疑問。
監督が脚本もやってるせいか、
映像で語るのか脚本で語るのか、
どうにも中途半端になってしまった、
妙な居心地の悪さのある作品。
タイトルもひねりがないし。
ドゥニ・ヴィルヌーブ「プリズナーズ」
を思い出したけど、後味の悪さはこっちの勝ち。
かといってすごく哀しい訳でもないし、
深いメッセージがある訳でもないけど、
キッドマンが良いので再観しようかな。
中身が無いなァ…
何かが徐々に明らかになってくるでもなし…展開も起承転結も無さげにダラダラと、ラストの急展開。ラストもじらせた割に、途中で大した伏線がはられてた訳でもなく。何だっんだこの2時間はと言う気持ち。
オリジナル版の悪いところを踏襲したかも
観る直前まで気づかなかったのだが、本作は2009年度米国アカデミー外国語映画賞を受賞した『瞳の奥の秘密』のハリウッド・リメイクとのこと。
オリジナルにあまり感心しなかったので、リメイク版はどんなものかしらと恐る恐るの鑑賞と相成った次第。
9・11のテロ事件から数か月後の2002年の米国ロサンジェルス。
FBIが対テロ監視特別捜査を行っている最中、監視中のイスラム寺院近くのゴミ箱からひとりの少女の死体が発見される。
死体は、その特別捜査班の一員ジェシカ・コブ(ジュリア・ロバーツ)のひとり娘だった。
ジェシカの同僚レイ・カステン(キウェテル・イジョフォー)は、新進検事補のクレア・スローン(ニコール・キッドマン)とともに、犯人の目星をつけるが、容疑者のマージンはテロ対策班の内通者だった。
アンタッチャブル(不可侵領域)として、主任検事のマーティン・モラレス(アルフレッド・モリナ)から、マージンへの追及ストップがかかり、結果として犯人逮捕には至らなかった。
それから13年・・・
犯人逮捕を断念した直後にFBIを辞め、ひとりで黙々とマージンを追っていたレイは、ある日、名を変えたマージンが刑務所に収監されており、先ごろ釈放されたことを発見する。
マージンの再追及・調査の再開をFBIに依頼するのだが・・・
というハナシ。
大筋はオリジナル作品と大差はないが、少々の変更が加えられている。
1.過去の事件と現在との年数差が、25年から13年と短くなっている
2.過去の事件に、9・11テロ事件が係わっている
3.主人公の役どころが、検事の助手、離職後に過去事件を振り返って小説を執筆する、というものものから、FBI離職後も警備会社に勤めながら丹念に犯人を追っているというように変更されている
4.過去の事件の被害者の家族構成が、原本では主人公の友人の妻だったものが、女性の同僚の娘に変更されている
1と2については、それほど気にならない(というよりも、2はかなり上手い変更)が、3と4は映画の質感にかなりの影響を与えている。
3の主人公の役どころを変えてしまった故に、現在と過去の描写が、どちらも事件の捜査になってしまい、過去と現在の差別化が図りづらい。
結果として、現在と過去とも同じような映像となり(工夫はされているが)、観ていて混乱しかねない(というか混乱する)。
4は、リメイク版を決定的にヘンテコリンにしてしまっている。
オリジナルでは、過去の事件の真相を追うなかで、主人公と女性検事との間の恋愛感情がふたたび燃えさかるという展開があって、これはこれで少々ヘンテコリンな感じがしたのだけれど、それは被害者遺族が主人公の男性友人ということで、まぁ、どことなく腑に落ちなくもなかった。
けれども、今回は、被害者遺族が女性、それも母親ということで、終盤の展開が彼女側に大いに寄り添っていき、主人公と女性検事との恋愛話が、映画の中で宙に浮いた感じになってしまっている。
そこへもってきて、3の過去と現在のカットバック演出がヘタなので、誰に感情移入していいものやら、観ている方としては困ってしまった。
たしかに、エンディングは、オリジナルにもう一工夫して、囚われていた被害者遺族の感情の解放や、犯人を取り逃がした上に、被害者に対する贖罪意識を感じている主人公の踏ん切りなど、目を瞠(みは)るべき展開があるのだけれど、そこへ至るまでの語り口がうまくない。
過去と現在のカットバックなど行わず、過去の事件→現在の再調査という語り口にして、主人公と女性検事との恋愛譚は軽くすべきであったと思う。
オリジナルのいただけない部分がより悪い方向で出てしまった感じがする。
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