鴛鴦歌合戦のレビュー・感想・評価
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当惑した名作
1939年(昭和14年)、ヒットラーがポーランドに侵攻し、きな臭い戦争の影が忍びよる時代、軍事国家が検閲や統制を踏まえた映画法制定の年でもあり、そんな時代にまさに平和の象徴をアピールせんが為に作られた映画人の気概を感じさせる珍妙なオペレッタ風映画。
映画史で考えれば国宝級なのだろうが、今見るとまさに活動大写真の趣きだし、セリフを無理やり歌にしようという強引さや粗が気になる、時代劇なのにヒステリーなんてセリフも違和感満載。
ストーリーも落語の長屋もの程度で退屈だし、頭で考えるような評価は致しかねる。浅学菲才の身としてはタイトルの鴛鴦がおしどりとは読めもせず、いやはや当惑した名作でした。
掘り出し物・・・ではなかった
いくら何でもネタが古すぎる。当時の人でさえこのネタが楽しかったかどうか私は疑問だ。望遠レンズが多用され、宮川一夫が好きなように撮っている・・・という感じがした。妙にポートレート的な写真が多くなってしまっていて演出としてはうまくいってないように感じた。
これと同じ企画で今作れと言われても到底不可能 とてもとてもこのレベルは夢の夢です
和製オペレッタとのこと
早い話がミュージカル
スイングジャズにのせて軽妙な振り付けもやたら楽しいで
戦前の日本映画や芸能界のレベルの高さが伺えます
これをやっつけ仕事で撮れてしまうのだから監督は最早天才です
これと同じ企画で今作れと言われても到底不可能
とてもとてもこのレベルは夢の夢です
志村喬はコメディも上手に、歌まで上手いのだからもうびっくりです
☆☆☆☆★ 新・文芸坐にて 「映画ファンが考えた2本立て」特集(併...
☆☆☆☆★
新・文芸坐にて
「映画ファンが考えた2本立て」特集(併映『君も出世ができる』)
評判につられ、昔にLDが発売された時に即購入し観たのだが、初見の時には言われる程の傑作には思えず。この日は久しぶりの鑑賞。
歳を取ってから観ると、また全く違った見方が出来る訳で…。時代劇なのに英語の台詞が飛び出る不思議さに、初見当時には違和感が在ったものの。この日は作品の【味】として楽しめてしまう。
いきなりご陽気に始まるディックミネ演じるお殿様と、二足三文のお付きの者達。
この絶妙な〝間〟の取り合いに思わず笑う。
そしてまだ若い片岡千恵蔵が登場。
千恵蔵を巡る女の恋の鞘当てと同時に、お殿様の骨董に対する薀蓄と。志村喬の父親の骨董趣味が共に展開され、面白さの倍増効果。
半ば予定調和に映画は進んで行くのですが、そのテンションは絶えず高く。映画は最後まで一気に突き進む。
この日の上映終了後、数多くの観客から拍手が沸き起こり、超ハッピーな気分で帰宅。
2009年12月7日 新・文芸坐
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