「【”僕みたいな者でも生きる資格はありますか・・。”韓国(だけではない)の警察の殺人者捏造に対する強烈なアンチテーゼを示した哀しき作品。哀しきストーリーテリングが絶妙です。】」悪のクロニクル NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”僕みたいな者でも生きる資格はありますか・・。”韓国(だけではない)の警察の殺人者捏造に対する強烈なアンチテーゼを示した哀しき作品。哀しきストーリーテリングが絶妙です。】
■名誉ある大統領賞を授与され、昇進を控える敏腕刑事のチェ班長(ソン・ヒョンジュ)。
同僚たちによる祝宴の帰り、タクシーの運転手に襲われたチェは、乱闘の末に誤って運転手を殺してしまう。
昇進に影響することを恐れたチェは、証拠を隠滅し、その場を立ち去る。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・何で、韓国のサスペンス映画は、脚本が優れているのかと改めて思う作品である。
ー ハリウッドのブラック・リストでもあるのかな。-
・序盤の”お父さんが大量虐殺した殺人犯として連行される雨の中の男の子が立ち尽くすシーンとナレーション”そして、ソン・ヒョンジュ演じるチェ班長が、窮地に陥って行く様から観る側は、完全に騙される。
・追い詰められたチェ班長を尊敬し、案じる新米刑事チャ・ドンジュ(パク・ソジュン)。
ー 彼が見つけたチェ班長を襲い、逆に返り討ちになったタクシー運転手のタクシーの中に落ちていたお祝いのネクタイピン。チャ・ドンジュはそれを、自らの懐に収めるのである。-
<父が、非道な扱いを受けながら幼きチャ・ドンジュを育てていた様。だが、息子はその様を見て父を想い行ってしまった事。
その一連の殺人事件を、キチンと調べずにチャ・ドンジュの父を死刑にした警察への復讐が始まるのである。
だが、幼きチャ・ドンジュに優しき言葉を掛けてくれた若きチェ班長の姿と、冒頭では描かれなかった幼きチャ・ドンジュに心配して飛びつく男の子。
このシーンだけで、この作品の全体構成が氷解するのである。
見事な作品であると思います。>
■今作後のパク・ソジュンの活躍は書くまでもない。それ程、見事な演技でありました。
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