「世界一のレストラン。その創作の秘密に迫る」ノーマ、世界を変える料理 アイアムOKさんの映画レビュー(感想・評価)
世界一のレストラン。その創作の秘密に迫る
デンマークにある、世界ナンバーワンレストランに4度輝いたレストラン、ノーマと、そのオーナーシェフ、レネ・レゼピに密着したドキュメンタリー。
3年ほど前に、エル・ブリを描いたドキュメンタリー「エル・ブリの秘密 世界一予約のとれないレストラン」という映画がありましたが、あれに比べれば随分地味な印象です。エル・ブリの映画は、いわゆる分子料理の開発過程や派手なプレゼンテーション。最後の営業にセレブがヘリで次々やってくる映像など、結構なシズル感がありました。
ノーマの場合は、ちょっとコンセプトが違います。北欧(スカンジナビア)の食材を、その旬の時期に具すことを旨とする。だから、まずは食材ありき。シェフのレネ・レゼピは野に山に海に、今が食べごろの食材を求めて駆けずり回る。
アリを使った料理も登場します。ビックリ。みんな食べるんだろうか?
興味深かったのは、レゼピがマケドニアからの移民であること。親の事情でデンマークに移住したのですが、幼少の頃はワイルドなマケドニアの自然の中で育ち、その幼少期の食体験が創作の源になっています。
そしてレゼピは結構エゴイスティックで、スタッフに厳しいんだよね。怒り爆発! その分気遣いもぬかりない。このシェフが欠けたら、店は続かないでしょうね。ワールドクラスのレストランって、とっても俗人的。
代々木上原のセララバアドのシェフに見せたい映画だなあと思ったのですが、あとで本人に聞いてみたら、開店の前のノーマを手伝いに行ってたらしい(!)
日本からノーマに行くのは大変ですが、私たちには上原のセララバアドがありますよ。予約が入るのは、3カ月後ですけどね。
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