お父さんと伊藤さんのレビュー・感想・評価
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家族について、考えさせられる映画 上野樹里、藤竜也、リリーフランキ...
家族について、考えさせられる映画
上野樹里、藤竜也、リリーフランキー、3人の個性派の演技が調和されて、心地よい話
54歳で、アルバイトというおじさん役のリリーフランキーはまり役
一見頼りなさそうで、いざという時、心強いナイトに変身、一つ一つのセリフが心に染みる映画
味わい深い
お父さんの特徴ある話し方「…かな」や、話題の持ち出し方「時に伊藤さんは…」など、いちいちクスクス笑ってしまった。隣で観ていた年配のおばちゃんも笑っていた。休日に遊びに行った時の、少し曲がった背中が老いを感じさせて切ない。伊藤さんの関わり方がまた絶妙な距離感でいい。あんな彼氏いいなぁあんな人と家族になりたいと思った。
今夜父親に電話してみようと思った
この映画の作品紹介、キャストを見て気になる方は、「観てください♪」とコメントいたします。
ストーリーは決して奇抜な作品ではありませんが、少ない登場人物達が「誰かと一緒にいること」が心地よく描かれている作品だと思いました。
★★以下、多少ネタバレになります★★
お父さんが子どもたちの前で「伊藤さんと一緒に住みたい」と言うシーンがあります。それに対し、普段は優しく温厚な伊藤さんが言います。「僕はお断りしますよ。どうして他人の僕が一緒に暮らさなきゃいけないんですか。あなた達親子の問題でしょう。三人でよく話し合って下さいよ。」と。
この言葉には拍手喝采したくなりました。最近叱る(?)人が少ないですから。
藤達也の曲がった背中を見ながら、「お父さんは年を取って行くんだな」と思いました。お父さんだけではなく、自分自身もなのに。
センターと給食室では大違い
不穏な空気の伊藤さん。ここの説明では給食センターと書いてあるが、本人は口頭で「小学校の給食室のおじさん」と言っているのであしからず。それ案外大事な部分なので。
なんとなく思っていた以上に現代の暗部に食い込んでくる、ずっしりした作品でした。皆不具合を抱えながら生きていて、要所要所のエゴでぶつかり、結果自分を見直すことになる。どーしてそうなったかは置いておいて、そこに伊藤さんがいることがとある家族には大事だったんだろうなぁ、なんて思いました。
素敵な作品。
上の上
映画『お父さんと伊藤さん』を見た。
上野樹里は見たこともないいい芝居を見せる リリー・フランキーの芝居は昔の森繁のような職人技 そして藤竜也は晩年のリー・バン・クリーフのように燻し銀の哀愁を放っている。
誰にも訪れる老いと別離のノクターンを監督は左手のピアノだけ表現している
軽やかな語り口なのに、今日 生きていることの本質を問う
そうして映画館を出る時の幸福感 タナダユキ の真骨頂だった。
初日舞台挨拶で藤竜也を見たが、なんてかっこいいんだろう「午前中の初日を見た女房と息子夫婦がね、今 王将で飲みながら、あの最後のあとについて話してんだよ へーー、そんな解釈もあるのかと我ながらビックリしたよ」 と言っていた。
昨夜、見たジェーソン・ボーンは今日、もう忘れている。 しかし、この映画は自分自身の老いと共に忘れられないで想像を膨らましていくだろう 佳作、それも上出来すぎるくらいだと感心した。
黄昏時
なんだかんだ言っても子供には迷惑かけたくないし、負の遺産は遺したくないお父さん。それを解らない子供達。
文句を言いつつ決して嫌いじゃないし大切な家族であり、お父さんのことが心配で気にかけてはいるけれど…自分で負う覚悟は持てない兄妹と、それをわかっているお父さんと、お父さんの気持ちも兄妹の気持ちもわかる伊藤さんとの掛け合いが面白い。
気楽な様で何気に深い、だけど気楽にみられる、委ねられる訳ではないけれどみる人の年代によって感じることがかなり違うんじゃないかなと思うなかなかな佳作。
完成披露試写会に参加しました。
タナダユキ監督の最新作、『お父さんと伊藤さん』(上野樹里主演)の完成披露試写会に参加しました。
良い作品とはこう言う映画を言うのだろう。
舞台挨拶も軽妙で良い映画の完成を確信しました。
是非、見てほしい。
とても満たされる作品
20歳年の離れた彼氏との同棲中に、お父さんが突然やってきて3人の奇妙な共同生活が始まる―
なんだか面白そうな設定であるが、鑑賞してみて意外にも、胸にずんと染み入る何かがあった。
それは、彩とお父さんの関係を自分自身の家族に投影してみてしまったからか、お父さんの寂しげな背中が切なかった。
伊藤さんという赤の他人が介入することで、はじめて向き合うことができる父と娘。彩をさりげなくサポートする伊藤さん(リリー・フランキー!!)がとても魅力的。
煩わしいと思っている中に一瞬の幸せがあるんだな、と実感できる作品。
家族って、、、
事前の知識なくタナダ監督が好きで鑑賞。
ゆるーい空気があってコミカルでちょっと笑えるところから、だんだんと、お父さんの背中と不器用で切ない表情や言葉に、胸がつーんとしてくる。
大人になっていくにつれ、誰だって自分の生活が1番大事で、家族も面倒臭いものになってしまうかもしれない。
お父さんは、家族のことを思って一生懸命働いてきたけど、
家族が家族で居られる時間は案外短いなぁと思って、切なくなる。
そんなことを思いながらも、暗く重くはならず、クスっと笑えて、少し泣けて、主人公の一歩踏み出して向き合うラストシーンに爽やかな気持ちで劇場を出ることが出来る。
非現実的でなく、本当に普遍的。
だからこそ、説得力があって響いてくるものが大きく、すごく大切な一本になりました。
家族の煩わしさと愛おしさ
『百万円と苦虫女』、『ふがいない僕は空を見た』、
『ロマンス』のタナダユキ監督による最新作。
タナダ監督の映画の主人公は、どの作品も愛おしい。
自分の人生の限界をどこかうすうす気づいていて、
自分たちなりの幸せを、静かに掴もうとしている。
今回の上野樹里演じる彩もそうだ。
20歳年上の彼氏・伊藤さんと、
結婚するわけでもなく、将来について真面目に語り合うわけでもなく、でもお互い、ちょうどよい距離間の日常を重ねている。
そこに突然、お父さんが転がり込んできて、
あれよ、あれよ2DKのアパートを舞台に共同生活が展開していく。
30もすぎた娘にとって、お父さんの存在は、ムズカシイ。
明らかに年老いたお父さんの姿を、
真正面から優しく受け入れることも、完全に突き放すわけにはいかないことは分かっている。
互いに素直になれない娘と父の間に、
「伊藤さん」は心地よく介入し、
3人の関係は、今までどんな名作も語らなかった
新しい”家族のかたち”を描いていく。
お父さんにとって伊藤さんは、友人のようであり、
彩にとっては、あるで母のような安心感を与えてくれた
人なんだろう。
家族の煩わしさも愛おしく変えてくれる、
魔法のような作品に出会った。
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