劇場公開日 2016年8月19日

「やっぱり、アニメ映画を観るのって大変なんだなあ」傷物語II 熱血篇 しんざんさんの映画レビュー(感想・評価)

0.5やっぱり、アニメ映画を観るのって大変なんだなあ

2016年8月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

前作「傷物語I 鉄血篇」を観た理由は、まあ、「チャレンジ」という言葉以外見当たらないのだが、そこに繰り広げられる世界は、これまでに観てきた映画とも、オレの知っているアニメ映画とも違う、全く「未知なる」ものだった。

もちろん、その人たちだけが楽しめればそれでいい、ということも十分分かる。だが、それ以上にあまりに「老若男女」な客構成にもっと驚いた。このシリーズが人気があることも知っていたし、そういう文化が多岐化し、大衆化してきたということは理解した。

だが、その中身は

「ねえ、みんな、これでよいの?」

と心配するほど、表現としても、映画としても、あまりに独特だった。

その続編が公開とのこと。乗りかかった船、と言うわけではないが、前作の劇場のムードとその後の落差からの、本作への周りの人の反応がみてみたい、という映画以外の関心のみが、劇場へ足を向かわせた。

もちろん、面白ければそれでいい。

「傷物語II 熱血篇」

本作も、実写と見紛うほどの背景に、様々な線で描かれたキャラクターが動き回るのだが、本作は高校の委員長の女の子と主人公の会話劇と、ヴァンパイアの手足を奪った敵との戦いの2本柱で進行する。

本シリーズのキモはその2本柱と知ってはいたが、一見さんにはどれだけ深い会話劇か皆目分からず。

ただ、登場する女の子のふるまいに、こちらはただただ困ってしまうのである。

PG12

PG12ですか、コレ。いや、そもそも親同伴の映画ですかね。

そもそも親同伴は、興行的には普通のアニメ映画で、PG12にほとんど意味はなさないわけで、これ、親同伴で観れる映画なんですかね。

むしろ、親同伴は、親がかわいそうだ。いっそ「親同伴禁止」。

前作を観た観客が反省したのかのように、観客の女子率は下がって、青年率、おっさん率は上がっているようだったが、まあ、そういう意味ではこの女の子の、「さらなる扱い」は正解なのかもしれないが、オレは前作以上に違和感だらけ。

なぜそこでそれを見せる?なぜそこでそれを脱ぐ?なぜその方法でことを進める?

ちょいちょい、ギャグ顔?も健在で、それがなければ、こっちは楽しいのに、というすべて「オレにとって」悪い方、悪い方に進んでいく。

また国旗を想起させるタイトルや、ちょいちょい日本国旗が風に吹かれて、まあ、困ったもんである。

今回はバトルもあるよ、ということだったが、オレの勉強不足で申し訳ないが、声優A VS 声優B みたいな文字が出て、まあ、そのやり取りに萌える、ということなんだろうが、そうなると完全にオレは「門外」。

その見方があってのバトルなので、相手との力関係や絵の動きにどれだけ意味があるのか、に頭が持っていかれる人間には、この映画のバトルも楽しめないことになる。

いやあ、難しいなあ。

追記

ラストまで観ると、案の定のおまけがあるのだが、それを最後まで見ると、いや聞くと、さっさと帰ればよかった、と思うほど、衝撃的だった。

こんな衝撃を残した退場は久々で、逆に貴重な思いをしたわ。

しんざん
しんざんさんのコメント
2016年8月25日

nanase.さま
お世話になります。しんざんでございます。

ご指摘恐れ入ります。PGのGは指導、助言のGであること、映画倫理委員会のサイトで改めて確認しました。「指導」を「同伴における指導」といつの間にか、すり替えて覚えてしまっていたようです。全くの思い込みでございました。

私の知っている「同伴を見込んだアニメ映画」の興行と本作のような「アニメ映画」の興行について、考察していくうちに、稚拙なうえ、間違った内容になりました。考察の部分は残しつつ、後日修正しようと思います。

機会を与えていただき、ありがとうございました。

しんざん
nanase.さんのコメント
2016年8月25日

評価の内容には同感しますが、PG12は保護者同伴という意味ではないので訂正するべきと思います

nanase.