ダーク・プレイスのレビュー・感想・評価
全26件中、1~20件目を表示
女性陣のやさぐれ感は最高だが、映画の出来はやさぐれすぎ
「ゴーン・ガール」原作者。シャーリーズ・セロン。ニコラス・ホルト。
の割には、地味な公開だが、セロンの「男前」な姿を見てしまっては観ないわけにはいかない。製作陣にはセロン自身の名前もある。「モンスター」「あの日、欲望の大地で」並みに「気合」だけは間違いなく入っているだろう。
「ダーク・プレイス」
カンザスで一家惨殺の生き残りの少女、犯人はその子の証言で長男ベンが逮捕され終身刑。その少女リビーは大人になり、世間からの同情のボランティア基金で生活してきたが、事件も風化し、フラフラと働かずに生きていたリビーは金に困っていたそんなとき、事件の真相を暴くことに関心を寄せる集団の一人に声をかけられ、忌まわしい過去を振り返り、真相を探る。
はい、探偵「シャーリーズ・セロン」のハードボイルドもの、ノワールものです。目深にかぶった帽子、ヨレヨレのシャツ、そしてオットコ前の顔、肩幅、高身長。
最高にカッコイイ。
この映画に登場する女性陣、みんな、激しくやさぐれている。リビーの母パティは農場経営のひっ迫と別れた夫の脅迫、ベンの彼女で、悪魔崇拝で17歳で妊娠したディオンドラなど。リビーの姉、年下の女の子クリシーもそうだ。
いずれも当時の不況と世情、そしてまた揃いも揃ってやさぐれた男どもに苦しめられる。
妊娠した悪魔崇拝者、という狂った役がよく似合ってたクロエだが、パティを演じたクリスティーナ・ヘンドリックスの童顔小顔巨乳の中年体型が特に健気さ溢れ、素晴らしい。
だが、映画の出来ははっきり言ってひどい。
忌まわしい過去を振り返りつつ、リビーが真相にたどっていく、ということになるのだが、どうにも見せ方がよろしくない。途中、過去のシーンがちょいちょい入るのだが、一体誰の視点で、誰の証言で断片的に回想を見せられているのか、分からない。
これまでリビーが全く過去に触れなかった、という点はまあ、置いておこう。金に困ってこれまで会わなかった終身刑の兄に会いに行くのもいい。探偵ものだから、これでいい。
だが、最終的な一番「悲しい事件」にたどり着くのに余計なエピソードやアクション、登場人物が邪魔をしていて、それがミスリードにもなっていない。
ただ単に結果「苦しめられ、やさぐれた」女だけに焦点を置いた作品にとどまってしまっている。
それは、これまでセロンが製作してきた上記2作品と共通しているのかもしれない。セロン自身も幼少時代、凄惨な事件を経験しているがため、その思いが強すぎてしまって、バランスを欠いてしまったように思える。
またその「事件」に加担している人物の「あり得なさ」感がはなはだしく、ラストのニュースもはっきり言って手抜きすぎる。
「殺人クラブ」の存在や、ホルトの役なんて顔がヤバイ(でも美形)だけにまったく無駄だ。
やさぐれた女たちは確かにきっちり描かれている。だが、ハードボイルドもの、探偵ものとしては、全く面白くない、というのが結論。
追記
でも、セロンはひたすらカッコイイ。
ラストは帽子なんかとらず、その風貌で探偵業を開業し、続編を作ってほしい。これで終わらすにはもったいない風貌だ。
結局は火曜サスペン◯劇場並み。
良く分からないが、誰が犯人なの?
時間軸が飛びまくって、カットが入るたんびに、理解を深めなければならない。
結局は火曜サスペン◯劇場並み。
肩代わりって日本人好きなんだよね。
とにかく突っ込み所しかない駄作
他の人の指摘にもありますが、登場人物のやる事に整合性や合理性がまったく無く、以下のような意味不明な部分が多すぎます。
・母親が「自殺を殺人に見せ掛ける男」に仕事を依頼した事。それで何がどうなるの?多額の保険金でも掛けてた描写とかありましたっけ?死んで借金をチャラにする気?死のうとするほど借金まみれなのに、借金返して残された子供が全員食っていけるほどの高額の保険金の保険料なんか払えてたの?死ぬ覚悟があるならまずは破産申請しろよとか、アメリカ(舞台が何処か忘れましたが)は要扶養児童のいる貧困家族を対象にした「貧困家族一時扶助」という制度も整っているから、まずはそういう申請をすべてやってみたのか等々。そういう背景事情がはっきりしないから、急にこんな依頼をする事に違和感しか感じない。しかも自殺する前に刺されてるし(笑)、子供も殺されるわで、あの男も何が目的なのか、さっぱり分からない。こんな現実味の無い「殺し屋」が絡んでいたところへ、たまたまその夜にベンの彼女が妹を殺害するという、あり得ない「偶然」が重なるので事件がややこしくなっているだけでリアリティ皆無。
・兄のベンが自分の妹を殺した彼女をかばうのもアホだし(こんな殺人者に子供をまかせる方がダメだろ。実際、娘もろくでもない人間になってるし、それこそ自分が終身刑にでもなったら終わりじゃん)、母親や他の妹を射殺した男の事を言わずに黙ってすべての罪を被っているのは何故なのか?「悪魔崇拝が時代背景にある冤罪」がテーマだとしても、起こった状況に無理があり過ぎるし、そもそも悪魔崇拝にフィーチャーされた内容でもない。現場の状況の不自然さとか、指紋や足跡などから複数犯の可能性とか、普通に捜査すれば冤罪なんて起こりそうもないのに、あまりに登場人物も警察も無能すぎて、その冤罪テーマとやらも霞んでしまっている。と言うか、そもそもベン本人にとっても状況が意味不明なんだから、信じてもらえるかどうかは置いておいて、とにかくまずは事情をちゃんと説明しろよ(笑)。黙ってたって状況が良くなる要素ひとつも無いだろ。
・ベンの彼女が妹を殺した理由が不明。何で必死に口封じみたいな事してんの?単に「家出しようか」って相談してるだけなのに、ベンの母親にバレたからって何か問題でもあるか?バレたって家出なんかしようと思えばいつでも出来るじゃん。何で殺す必要がある?特にラリってるような描写も無いし、このシーンも動機が意味不明で、単に状況をややこしくするためだけの無理やり展開にしか見えない。
・妹である主人公が犯行現場を見た訳でもないのに、兄のベンを犯人だと証言した理由。これが一番意味不明。この証言の謎が最大のポイントなのに、これに関して何も理由らしい理由が語られないまま。自分の証言のせいで兄が28年間も冤罪で捕らわれていたのに、その事に対する自責の念とか、後悔、葛藤、反省などがまるで伝わって来ないから、絶賛レビューのように「冤罪がテーマなんです!」とか言われても、何もこちらに訴えかけて来るものが無い。こいつ一言でも謝ったっけ?「兄さんも、私もウソをついた」じゃねーだろ。ベンはまだ自分の子供を守るためと言う理由があるとしても、お前はわざわざ兄を犯人だと証言する理由なんか何ひとつ無いだろ!
・ラストも主人公がベンの元カノに襲われたからって兄は即釈放?はあ〜?そんな事で28年も前のベンの冤罪が一気に晴れて無罪放免?ペンダントなんか殺害の証拠にはならないし、それ以外に何か妹殺害の直接的な証拠でもあったっけ?そもそも28年も前に盗まれたペンダントをたまたま見つけるなんて、ご都合主義にもほどがあるだろ。
・またついでのように殺人を依頼された男まで捕まってたが、何でここに来てこいつの存在が急に明るみに出たの?元カノの事件とこいつの事件には直接の関係は無いんだから、今になってこいつの犯罪だと断定された理由が分からない。今さら当時の判決が簡単に覆るような、そんな決定的な証拠を当時の警察が押収していたら、そもそも冤罪なんて起こってないだろ(笑)。こいつらがすべてを証言したとしたら、これまたご都合主義にもほどがあるでしょ。
事件の真相が何なのかという興味で最後まで見れはしましたが、真相が意味不明でしたね。登場人物全員がアホばっかりで、その行動や言動に整合性が無いので、無駄に事件をややこしくしているだけ。ミステリーっぽい体裁の駄作サスペンスです。
シャーリーズ・セロン及びクロエ・グレース・モレッツの演技は強く印象に残ったが、謎解きにはモヤモヤが残った
ジル・パケ=ブレネール監督(アガサ・クリスティーねじれた家等)による2015年製作のイギリス・フランス・アメリカ合作映画。
原題:Dark Places、配給:ファントム・フィルム
原作は未読。途中まで凄く面白かったのだが、謎解きの終わり方がすっきりとせず、その点は残念であった。そう、シャーリーズ・セロン演ずるリビーが何故嘘の証言をしたか、それが綺麗には分からず(混乱してる中、警察に証言を誘導された?)、モヤモヤが残ってしまった。
ただ、俳優達、特にセロン及びクロエ・グレース・モレッツの演技は、強く印象に残るものがあった。主人公(ずっと野球帽を被っていた)セロンが、真相が分かって、許すことを覚え、更にきちんと普通に生きていく決意をするラスト(帽子はもう無い)はとても良かった。帽子は本来の自分を押し込めることの象徴か?モレッツの悪女ぶりもなかなか良かった。
ただ、自分で働かず惰性で生きている様なセロンという設定だが、あまり自堕落な人間には見えないこと。それから、基本的にとても真面目そうに見えるお兄ちゃん(ベン・デイ)が、いかにも悪女のモレッツをずっと大切にすることの説得力には欠けている様に思えてしまった。真面目男を虜にする悪女のどうしようもない魅力までは、表出されていなかった。そういう点では脚本・演出は、問題有りかもしれない。良い雰囲気はあっただけに、少々残念であった。
製作ステファーヌ・マルシル、シャーリーズ・セロン、A・J・ディックス、マット・ジャクソン、マシュー・ローズ、キャシー・シュルマン、製作総指揮ピーター・サフラン ジンジャー・スレッジ、ジリアン・ロングネッカー、トビン・アームブラスト、ガイ・イースト ナイジェル・シンクレア、アレックス・ブレナー、マティアス・エーレンバーク、ニコラス・バイバーグ、ジェフ・ライス。
原作ギリアン・フリン小説「冥闇」、脚本ジル・パケ=ブレネール。
撮影バリー・アクロイド、美術ローレンス・ベネット、衣装エイプリル・ネイピア、編集
ビリー・フォックス、音楽BT グレゴリー・トリッピ。
出演は、シャーリーズ・セロン(リビー・デイ)、ニコラス・ホルト(ライル)、クロエ・グレース・モレッツ(若き日のディオンドラ、キャリー等)、クリスティーナ・ヘンドリック(スパティ・デイ)、コリー・ストール(ベン・デイ)、タイ・シェリダン(若き日のベン)。
一家殺人事件の生き残りとして、殺人者の兄をもつ唯一の遺族が本当の真...
一家殺人事件の生き残りとして、殺人者の兄をもつ唯一の遺族が本当の真相を探っていくストーリー。
過去と現在を交互に観れる演出はわかりやすくてよかった。
事件の真相は想像よりも悲惨で自殺に見せかける殺人であり、2つの殺害が同時に起こっているとは想像しなかった。。
真犯人の娘は同じ血を受け継いでいるだけあるな、と思った。
これからは普通の生活が始まる。の一言に殺人者の身内という大変な苦労が想像できた。
雰囲気は悪くないのだけれど
amazon prime videoにて。
アクションで押しがちな昨今のサスペンスの傾向にあって、じっくり見せる地味な映画。
過去と現在が往き来する物語進行たが、デビッド・フィンチャーのようにスタイリッシュに描くのではなく手堅く、役者で見せる演出。
真実に徐々に近づいていく構成はそれなりに緊張感があって、嫌いではない。
事件の真相は悲惨だ。
だが、自殺を事件に偽装する…というのが犯人グループについての説明だったと思うが、はっきりと撃ち殺していたところに疑問があった。私の勘違いだろうか。それとも手違いがあったということなのだろうか。
クロエ・グレース・モレッツ(現在パートはアンドレア・ロス)の娘は、母親の犯行を知っていたようだが、共犯者みたいになっていたのも理解しがたかった。
作品の雰囲気は決して悪くはない。シャーリーズ・セロン始め、役者たちも良い。
ただ、脚本の詰めが甘いのかな…という印象。
特異な犯罪の遺族(子供)には寄付金が集まったりするのかと、改めて認識。
子供が一人残されて一家が殺害されたニュースを見ると、残された子供に同情するだろうし、寄付金を送ろうと思う人もいるだろう。アメリカの規模だと、相当なものが集まるのかもしれない。
ただ、そんな同情は最初のうちだけなのも判る。悲惨な事故や事件は次々に起きるのだから…
おうち-214
🤔
『マッドマックス 怒りのデスロード』で、心も体も全部持っていかれて、ぽぽーーっとしてしまったまま、あらシャーリーズさんとニコラス・ホルト君の共演作まだあるんだ、しかも仰天ニュースやアンビリーバボーのサスペンス回が好きな私ホイホイ。
でも、煮え切らない。
こんなけ美人なのに、やさぐれ役をやらせたらピカイチなシャーリーズさんの、「金、金よこせ」が口癖なやさぐれっぷりは相当つぼったんですが。
幼い末っ子リビーの証言だけで、物証もないのに兄ベンが一家惨殺事件の犯人となっていることが🤔
だって明らかに一人だけ殺され方違うし、よくわかんないけど仰天ニュースの知識だと首に手のあととか残るのでは?
事件の後遺症でやさぐれるのはわかるけど、リビーはなぜ今まで一度も兄が犯人と決めつけてたのか?リビーだけは兄に好感を持っている描かれ方をされているから余計🤔
これまで兄が犯人だと信じて疑わなかったという感じですが、変なマニアの集まりにお金もらって集まっただけで、彼女が結構すぐに行動を移すのも🤔リビーの性格的に、決定的な何かがあればそうなると思うんですが。
あと、犯人母ちゃんとその娘、あんな大声で「リビー!どこだー?」って探しにきたニコラス・ホルト君もほったらかしだし、、、。
筋書きはとても面白いと思うので、🤔部分が残念でした。
過去の事件に囚われた女性がその事件の真相を暴く
簡単にいえば、過去の事件に囚われた女性が事件の真相を暴くことで過去の事件から解放されるといった内容。
殺人クラブの、探偵組?が全然活かせていなかったのが残念。
殺人事件の真相が中々に面白かった。
が、やはり所々詰めが甘い。
映画としての奥深さがないなぁと感じた。
一家惨殺事件の謎が解明されていくまでの過程がすごく面白い。
母1人、娘3人、息子が1人の家庭で起きた一家惨殺事件で唯一生き残った末娘のリビーという少女が大人になって、自身に起きた過去の事件の真実をとあることがきっかけで追い求めていく映画。
彼女はそれまで自分の身に起きた事件について一切追求することがなかったけど、それをきっかけに自分自身で過去の事件に関係のありそうな人たちと会っていくことで、自分が知らなかった過去の事実が次々と判明していく過程がとても面白かったです。
今現在の自分が事件に関わる人たちと会っていくことで調査を進めていく過程と、一家惨殺事件が起きることになってしまうまでに周りで何があったのかという過程が交互に描かれていき(現在と過去のシーンが交互に描かれていた。)、事件の真実が判明していくのがとてもよかったです。
余談ですが、息子が髪の毛を黒くしてきたことに母親が怒るシーンがあるのですが、これは日本と真逆だなあと思って興味深く感じました。
暗い
画面が暗すぎて、明るさを調節しても黒が明るくなるだけで、全然見えない。誰がどこで、誰と何してたのか、全く分からない。肝心なところが見えない。イライラする。
更に色んなクソな登場人物が出てくるせいで、最悪な事が次々起こる。重ねてイライラ。
ゴーンガールが面白かったので期待して借りてしまったが、この映画は合わないと思った。
まず、見えるように作って欲しい。何してんのか分からないよ。
4Kとかで見れば見えるの?
ホラー映画でさえ、暗い場面もしっかり見れるのに、何でこの映画はこんなに暗いんだろうか?
家族愛、restart、金の魔力、嘘
保険金で子供達を幸せにするために自分を自殺に見せかけ殺害させたリビーの母親。彼女は本当にそこまでしなければいけなかったのか分からない。しかし、母(血が繋がっていなくても)の愛は子供達の幸せを願うためなら、自らの命も惜しくないというのがよく伝わった作品。
【印象的なシーン】
ベンが釈放される前にリビーと面会するシーン
【印象的なセリフ】
ベン「楽しい逸話だ。悪い話ばかりじゃない」
まずまず
あらすじとクロエちゃんが出ているということで観覧しました。
見た結論を言うと母親の愛が生んだ殺人事件だという事実でした。
登場人物が多く、誰が誰だかわけわからなくなるシーンが多々ありました。
最後には重要人物のみでてくるので理解できましたが。
最初の母親の愛してるとベットで言うシーンから、母親が関係した殺人事件だというのはわかってしまっていたので結末を知った時、やはりなとは思ってしまいました。
でもディアンドラがミシェルを殺したのは意外でした。
そこも関係していたのだなと。
すきな人を守るために娘を守るために、お兄さんは28年もよく耐えたなと。
でも本当にお兄さんの子供なのでしょうか?
怒りのデスロードがチラつく
マッドマックスのフュリオサ大隊長とウォーボーイズのニュークスが出るとか、そこだけで胸アツ。
後半部分に入る頃に「あ、もしかして…」と結末がなんとなくわかってしまった。
そして予想通りだった。
でも、分かっていても泣いてしまった。
全てに愛が絡んでいる映画だった。
ミステリー好きは是非!!
「プリズナーズ」に匹敵する緊張感と推理クラブの面々の登場もあってワクワクします。彼は悪い事には悪いとちゃんと言うという伏線がありながら、28年も黙って服役している事が疑問です。お母さんを守るためではないようですし、どうしても引っかかりました。また彼がリビーに声をかけた後、どのように逮捕されたかも重要シーンだと思われるので省略して欲しくなかったです。協力者・ライルは最後の方は出てこなくなるので、何もかも終わった後に黙って主人公の肩に手を置くなど、推理クラブ全員は無理でも彼だけは最後に出して欲しかったです。クロエは適役でした。お母さんは可愛かったです。期待したより少し下でしたが、ミステリーが好きなので観て良かったです。シャーリーズ・セロンが製作に関わる映画は女性が苦しむものばかりですが、今後も注目していきたいです。
姐さんの自立。
原作を全く知らないので内容に興味津々で観に行ったが
予想に反して意外な展開、テーマは犯人探しというより
主人公の自立問題だった。実兄が終身刑、しかも自分の
証言が唯一の証拠。ってこんなトラウマ抱えたら誰もが
人生狂わせるに違いないと思うのだがもちろんセロンも
その一人。莫大な信託財産も底をつき、金目当てで過去
に近づいていく…っていう、けっこうリアルな導入部に
あららら…と思ってしまったが、ここからはほぼセロン
姐さんの独壇場。何でもどんどんこなしてしまう行動力
に洞察力。これだけ暴けるならもっと前に過去を思い出
していたんじゃないか?と勘繰れるくらい。殺人クラブ
とかいう過去の事件を検証する団体がもっと絡んでくる
のかと思いきや、もうセロン姐さんほぼ一人で解明する。
(ま、ニコラスくんが助けてくれはするけど)事件の意外
な真相に驚くがそれよりもクロエ!アンタの方がよほど
怖い。歳をとってなお怖い。何だこりゃって感じだった。
(事件の真相は明らかになるけど、その心意が今ひとつ謎)
デビッド・フィンチャーとの違い。
素材的にはデビッド・フィンチャーが大好きな話なんだろうけど、いかんせんカメラワークが単調すぎてシーン、シーンが軽い。
物語の重さをテレビドラマ風の安っぽいカメラワークで台無しにしてる気がする。
シャーリーズ・セロンの要所要所の喫煙シーンがカラオケの安っぽい映像みたいであの度に白けてしまう。
素材の未解決事件クラブもイマイチ活かしきれていない気がするし、改めて、デビッド・フィンチャーの絵作りの良さを再認識する作品になってしまった。
あの夜、あの時、誰が何の目的で何をしたか、最後の最後に明かされる。
一家惨殺事件、生き残った兄と末妹。その兄は、容疑者として28年服役中。
物語の入口はそこからで、さて、真相を探りあてるのか?、新たな事件へと発展するのか?、僕はまずそこで身構えた。
30過ぎてまで「遺族ビジネス」に頼りっきりのビリーのダメっぷり。盗み癖、人間不信、自堕落、シャーリーズセロンでなかったら、肩入れしたくなくなるような女。結局、一番はじめに自分の偽証から兄貴を服役させたままだっていう負い目からずっと抜け出せない人生だったわけだ。
そこへ、事件マニアの集会をきっかけに、それまで目を塞いでいた真相の究明へと奔走し始める姿こそ、シャーリーズセロンの見せ場。
田舎警察の捜査能力の低さにはあきれるものの、ドンパチがなく、ジリジリと核心へと潜り込み真相が明かされていく展開は見ごたえあり。
そして母の最期の言葉。ずっと心に引っかかっていた、その言葉の意味がラストにわかったとき、その悲しき決意の裏にある愛を感じずにはいられなかった。
しかし、兄貴はあんなやつを庇っていたなんて、気の毒に思うのだが、本人はそれでもよかったのだろう。
姿を消した娘を、これから先、ずっと探し続ける人生、か。それもまた、悲しい愛の形だなあ。
悲しい話だけど救いはあった
8歳の頃のことを覚えていなくても、覚えていたくないというのも仕方がないと思う。
とても悲しい話なんだけれど真実がわかることで残った家族が戻ってきて、すっきりとおわったのは良かった。
あとシャーリーズ・セロンが美しすぎてそればっかり気になったけど、ずっと 男っぽい格好をしていた彼女が最後のシーンで帽子を脱いで明るいピンクの服を着ていたのが印象に残った。
良かったと思います。
最初の方のクラブのシーンでヒントが出るので、鋭い人ならひとつの真相に気づくかも。セリフだけのヒントだったから忘れてた。ちょっと悔しい。しかし、もうひとつの真相は最後まで分からないでしょう。この複合型の真相がなければ単純なサスペンスで終わるところでした。ただ、決め手のクロスのネックレスが安直。過去の大きな過ちにつながっている物を普段使いにするでしょうか? きっと犯人の方にはダークプレイスはなかったんですね。それとこの兄はやっぱりおかしい。意志薄弱、中途半端、なのに妙な正義感と愛情のために28年も刑務所で沈黙できてしまう。おかしい。まぁこういうダメな感じで妙に我慢強い人間もいるかもしれないけど、兄弟にいると面倒くさいですね。
シャーリーズ・セロンは本当に美人なのでそろそろ笑顔で優しい役で観たいです。
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