劇場公開日 2016年12月17日

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「とても静かで、とても残酷な戦争譚」ヒトラーの忘れもの よしさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5とても静かで、とても残酷な戦争譚

2020年1月20日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

第二次大戦後のデンマーク。捕虜となったドイツ少年兵が、海岸線にドイツが敷設した地雷除去を強制される物語。

実話を基にした映画。
とても重く厳しい現実を見せつけられた映画で、見ていてつらくなりました。ただこの感想は、この映画の完成度の高さの証左だとも言えます。
年端もいかないあどけない少年兵。厳しい環境の中でも未来も見据え夢を語り、そして無残に死んでいきます。淡々と描かれる地雷撤去の中での突然の死に、恐怖とそれ以上に彼らの命の軽さに愕然とします。
デンマーク将兵からの暴行、市民からの憎悪。戦争のもたらす残酷さを改めて感じる映画でした。
ただ、これは遠い異国の話ではありません。日本も多くの国に侵略を行い、多くの国の人々を殺し、恨まれたはずです。そして同じように多くの日本国民を殺してしまった過去があります。ドイツ・デンマークの話ではなく、自分達の歴史でもあるのだと思うべきかもしれません。

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よし