「面白さは前作の七掛けぐらい」超高速!参勤交代 リターンズ りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)
面白さは前作の七掛けぐらい
1万5千石の小藩・湯長谷藩の内藤政醇(まさあつ、佐々木蔵之介)は、江戸老中・松平信祝(のぶとき、陣内孝則)の陰謀による無理難題の参勤を成し遂げ、国元に帰ることとなった。
が、政醇不在のなかで国元では一揆が発生してしまう。
江戸からの検分役が国元に到着するのは2日後。
政醇一行は、来たときの倍の速さで帰る羽目となった。
しかし、国に辿り着いたときには、城はすでに乗っ取られており、一揆も含め、それらは信祝の陰謀だった・・・
というハナシで、前作は所謂タイムリミットコメディで、金も人も力も(武芸には秀でていましたが)ない中を知恵を使って乗り越えていくという面白さがありました。
しかし、今回はどちらかというと活劇主体の謀略映画。
知恵で苦労を乗り越えるというよりも、秀でた武芸で、多勢に無勢で立ち向かうというハナシになっている。
これはこれで悪くはないのだけれど、いかんせん、脚本が荒っぽい。
もしかしたら、そんなに荒っぽくないのかもしれないが、どちらかといえばゆったりした本木克英監督持ち味とかみ合っていない。
ハナシを進めるのにやっとこさ、といった感じ。
前作ののんびりとしたユーモアがなくなって、残念。
そして、ハナシの規模が大きくなったけれども、予算や撮影日数は増えていないのか、画面も前作と比べるとのっぺりとして陰影がなく、ガッチリと構えた構図も少なくなっている。
まぁ、観ている間はそこそこ楽しめるのだけれど、ギリギリ合格点といったところかしらん。
<追記>
劇場で本作を観た翌日に、テレビで前作を観たので、余計に比べてしまいました。
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