「ショウビジネスの暗部を描いた娯楽作」下衆の愛 alanozoさんの映画レビュー(感想・評価)
ショウビジネスの暗部を描いた娯楽作
自己顕示欲と性欲だけある名ばかり映画監督のテツオと、彼にしがみつくマコト(細田)や新入りのミナミ(岡野)らレッスン生たちのドロドロ愛憎劇。ムーブオーバーとのことでキネカ大森で昨日初観賞。
監督たちの(おバカな)ソフトHで動員していると思うけど、「有名人を起用しなきゃ人が集まらない」とか、演技指導していた新人のミナミを引き抜かれたりと、下っ端を容赦なくコケにするショウビジネス界のあるあるをシリアスに映像化しており、低予算映画や昼ドラマ好きな層にとっては「待っていました」と思える作品に仕上がっているはず。
僕的には先の長い岡野真也や細田善彦が凄い芝居をしていることに脱帽してしまった次第。
(本作でもロケをした岩槻が舞台の「街をみる」という作品も細田が本作と似たスウェット姿で主演。)
見方を変えると、昨秋テアトル新宿で公開した「赤い玉、」とテーマの大半は被っており、どちらも登場人物がなぜ映画界に嵌ったのかという説明が殆どなく、映画製作を題材にしたピンク映画のように見えるのがちょっと残念。だけどそれが“下衆の愛”なんだよね。
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