海すずめのレビュー・感想・評価
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宇和島風物詩
タイトルの雀は主人公の名前、海雀が居る訳ではありません、武田梨奈さん武闘派は封印。(注:海雀は主に北日本で繁殖する冬鳥、架空の鳥ではありません)
大森研一監督の郷土愛、ご当地シリーズは村上水軍の伝承を基にした「瀬戸内海賊物語(2014)」に続いて2作目、伊達家400年行事を記念して作られた宇和島PR映画、宇和島と言うと甘いミカンくらいしか思い浮かばないが月のしずくと呼ばれる真珠や海産物、闘牛など名物、特産品は多い島らしいが珍しいくらい映画には出てこない。
図書館自転車科という架空のアナログサービスを設定し島内を自転車で廻って見せる趣向、ドローンを使った映像は見事だが単なる観光名物PR映画にならないのは監督のポリシーでしょう。かといって人間ドラマの方が面白いかというとそうでもない。
山谷を付けるための敵役が必要なのは分かるが上司が人格否定のようなセリフを吐き散らすパワハラ親父、主人公をこき下ろす編集者役が小峠さんなのも疑問、あんたに言われたくないよと思ってしまう。
父親との確執と和解は伊達家の政宗、秀宗親子の逸話を揶揄しているのでしょう、もっともその辺はご当地の人でないと分かりずらい。吉行さんの戦中恋愛秘話もありきたり、家族シーンは食事シーンというのもテレビ的、引っ込み思案のハナ(佐生雪)がブチ切れるシーンは良かったが押しなべて登場人物のキャラ設定は凡庸、もう少し練って欲しかった。
伊達家の古文書を探し出すプロットも緊迫感を出したいのだろうが性急過ぎる印象、行事の日程は決まっているのだから何年も前からだって計画的に準備できたでしょう。
「瀬戸内海賊物語」が良かっただけに同じ監督作品とは思えない、この凡庸な出来には製作委員会からの横槍とか裏に何かあったのだろうかと気になってしまった・・・。
こういう話、好きです!
自転車で図書館の本を届けるところがあるって、素敵です!そんな仕事があるなら私も働いてみたい!人の温かさも感じられました。
爽やかで前向きな気持ちになれる映画
少し停滞気味の可愛い主人公が、あれこれあって成長し前に進んで行くドラマが観たかったので、まさにうってつけの映画でした。
ストーリー展開に言いたい事はあるのだが、主人公達の気持ちは自分にも置き換えられるので感情移入する事で目を瞑れますw
変に恋愛模様にならなかったのも良かったし、主人公のその後は自分が思っていた更に次へと進んでいたのがより好感を得ました。
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