リリーのすべてのレビュー・感想・評価
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妻のゲルダの理解と献身的な姿に感動した
まず撮影が芸術的だと思う。
エディレッドメイン演じるリリーの仕草や、リリーの心の動きを捉えさせるような背景やカメラワーク、BGMがとても劇的になっていて、芸術的な作品になっていると感じた。
その上で、この映画・・・1926年頃の実話というのもすごい。あの時代に、手術をして男性が女性になっていくことは、今ほど多くの人が認めていなかったと推測すると、そうとうリリは辛かったと思う。その本人の辛さや心の動きも丁寧に描かれていた。LGBTQなんていいう概念は当時にはなかったように思えるから、彼女(彼)の生き方は、今のLGBTQの方々にもとても勇気を与えていると強く感じた。
それと同時にアリシアビガンダー演じるゲルダが、始めは全然受け入れられないんだが、徐々に夫の気持ちを認めていき、理解していく過程もとても丁寧に描かれていた。理解していく姿、最後の方になっていくと見える献身的な姿にとても感動した。
全体的にクオリティが高い中で撮影と嫌味にならない程度に分かりやすい...
全体的にクオリティが高い中で撮影と嫌味にならない程度に分かりやすい塩梅の演出が好みでした。
特に撮影は左右対称の構図が多様されてて、ナイスなロケハンと相まってどの場面も見てるだけで楽しかったです。
アトリエの壁の絵画みたいな質感が面白くて動画なのに絵画みたいに見えた。
光の使い方かな?
愛の普遍性と人間の業を多面的に力強く描く中盤以降はひたすらに哀しいがそれがまた救いでもある。
犬は知っている
犬を飼うとき、オス・メスの性別なんてそれほど問題にならない。繁殖を目的とするとか、生理は家が汚れるから嫌だとかはある。そして犬のほうから見ても飼い主が女性であるか男性であるかは関係のないこと。映画の中では夫婦どちらにも懐いているのでとても愛らしかったです。
まずはタイトルの“The Danish Girl”デンマーク人女性をそのまま使わなかったことが興味深い点。もちろん主人公エディ・レッドメインが女性の一面が出てくるときには「リリー」と名乗ってたのでその半生記とも言えるのだろう。ただ、百合族という言葉も浸透しているし、百合の英語がLILYであることも引っかかるのです。日本じゃ薔薇族なんてのもあったしね・・・漢字書けません。
最も印象に残ったのがのぞき部屋。男性の性欲を高めるためだとばかり思っていたのに、なんと女性の仕草を研究していたリリー。この頃になると女性化する彼も歯止めがきかなくなっていました。妻のゲルダは後悔もしたでしょう。女性モデルを頼んだり、助走してパーティに出席したり・・・キスを迫ったヘンリクの存在も断ち切らねばならないと。
しかし、幼少期に同級生のハンスとキスしたことがあるという過去を夫から聞き出したあたりで、性同一性障害について理解を深め、愛する夫のために最善策は何かと模索する。『ミッドナイトスワン』も思い出した。世界初の性転換手術・・・切除だけで止めてもらいたくなった。膣形成したって・・・
そんなこんなで妻役のアリシア・ビカンダーが助演女優賞を獲得しましたが、レッドメインのほうは主演男優賞ノミネートどまり。もしかしたら主演女優賞でも良かったんじゃないか!そろそろ女優賞、男優賞、ジェンダー賞を創設する時期に来ています!
そんなこんなで、やっぱり決断のシーンは泣けてきました。ウルウル。わたしは泣いています、ベッドの上で。
意志の強さ
冗談で女装したがハマってしまったのが事の発端
ずっと寄り添っている奥さんは優しすぎる。
最後あたりの手術の話はゾッとした。
あんなリスクを冒してまで女性になりたいという意思の強さはどこから来るのか。
実話ということに驚き。
今は安全に手術できるということで、医学の進歩に可能性を感じる。
美しく苦しい。でも愛を感じる作品
二人のそれぞれの苦しみに思いを巡らせ
それでも愛が存在すると思えた
もっとそれぞれに幸せになってほしかった
ラストは単なる事実にだけでなく
思いを巡らせ涙しました。
香水の下をくぐる
大昔から女っぽい男や、男っぽい女や、いろいろな人間がいたし、同性愛もけっこうあったと思う。日本なんて、衆道とかかなり昔から盛んだった。性については、キリスト教の国よりよほど自由かも。
エディ・レッドメインの繊細な演技が素晴らしい。妻役のアリシア・ビカンダーも、抑えた表現ながら、複雑な感情がよく伝わってきた。身も心も女性になりたかったリリー。彼女の願いは100%かなったわけではなかったが、きっと後悔はなかったはず。空に流れてゆくスカーフが、リリーの心を表しているようだった。
フジテレビの放送を録画で。
切なすぎる…こんな切なさは初めてだ
何の気なしに鑑賞。
観終えてしばらく放心状態…
まさかこんなに切ないストーリーだったとは…
かなり際どいが、これは名作に入る。
景色もすごくきれいで、ストーリーをさらに際立たせる。
それにしてもエディ・レッドメインの演技!ハンパない!神の域!
自分的には、歴代No.1の役者と言ってもいいかもしれない。
愛と受容
トランスジェンダーの男性(女性)とその妻。
二人の複雑な感情が絡み合い変化していく様子が伝わってきました。
リリーの苦しみ、妻ゲルダの苦しみ。両者それぞれの視点から考えさせられました。
性同一性障害という言葉すら無かった当時のリリーの苦しみ。医者にすら理解されず、否定されたり拒絶されたり…その孤独や絶望感は計り知れませんが、彼女のそばにゲルダのような妻がいてくれてよかった。LGBTの認識のない当時を生きるリリーにとってゲルダのような存在がどれだけ大きな救いだったろう。
妻ゲルダの感情も複雑。愛する夫アイナーの中にいるリリーの存在を受け入れるという事は、彼とのこれまでの関係を否定する事でもある。自分を置いてどんどん“リリーになっていく”夫に対し、もう勝手にして!って突き放す事もできたかもしれませんが、孤独や哀しみに満ちた心に蓋をして最後まで寄り添ってあげていました。
世界初の性適合手術に臨み道を切り開いたリリーの覚悟も大変なものですが、そんなリリーを理解し受け入れたゲルダの深い愛情や葛藤にも心を打たれました。
オランダ娘
2022年3月13日
映画 #リリーのすべて (2015年)鑑賞
世界初の性適合手術を受けた実在の男性と彼を検診的に支えた妻の愛の物語
当時は性同一性障害という言葉もなく、精神疾患で片付けられていた時代を生きるのは大変だっろうなと考えされられます
#アリシア・ヴィキャンデル の演技がよかった
色んな意味で「開拓者」
最近はあまり会ってないが、
以前はゲイの友人とゲイバーに行ってました。
彼はとてもイケメンで高身長。
常々「もったいない男」と呼んでましたが、
彼は彼でいつも、自分の中身に悩んでました。
その彼との話でこの映画が話題になり、
彼は、リリーほど望んでいない、とは言ったが、
全てが許される状況なら、手術するかもと。
そう望んだ場合、環境が大事。
途中葛藤を見せながらも、
ゲルダの包容力が素晴らしい。
リリーは幸せ者だよ。
個人的に、
野暮ったいベンウィショーが嬉しかった。
愛の沼地に入り込む映画
内容は、LGBTの先駆けとなり世界初の手術をした画家夫妻の愛沼にも似た素晴らしくも儚い物語。演技力は凄すぎて引き込まれますので、それを観るだけでも一見の価値ありです。男の様な妻と女の様な夫のアンバランスな関係のベストなバランス関係でお互いを感じる愛の深さに静謐とも思える映像が綺麗でした。あらゆる先駆者にとって時代が早すぎるのか異端なのか100年後の今なら理解が少しずつ社会的認識が出来つつあるが当時としては苦悩した人が多かっただろうし、それ以前では想像するだけで苦しくなる。
最後には自由になれた主人公二人への救いが切なくて少しの幸福感で素晴らしい映像だ。
リリーとゲルダのすべて
まずエディ・レッドメインの演技が素晴らし過ぎる。
リリーがどんどん姿を表して来る様や所作は圧巻だった。
リリーの踏み出したこの第一歩は月に人間が行くのと等しい
勇気だと思うけど、
僕的にはゲルダの苦悩がしっかり描かれてて、
感情移入出来た。
今でこそLGBTQも一般的に知られ、
それなりに知識もあるけれど、
当時同性愛だとか性同一性障害とか言われても、
信じ難かったと思う。
本編のセリフのように何か趣味の悪いゲームに付き合わせれてるんじゃないかと思って仕方がないと思う。
それを、もしかしたら自分のせいでと言う罪の意識からか、
愛する人の本当の希だからか、最後まで側にいてあげた
ゲルダもまたスゴい人であったと思います。
しかも、この手術の成功は、
愛した人の望みを叶える事ではあるけれど、
自分の愛した人はいなくなると同じ意味を持つと言うところ
が泣けました。
とても良い映画だったと思います。
美しくも悲しい映画
映像は全体を通して美しいです。
実話を元にしたお話で、もしこの主人公が現代に生きていたら、ありのままの自分の人生を送れたのにと、残念でなりません。
妻は親友のように彼を支えますが、男女の恋愛関係が無くなっても、愛が深いんだなと思わされました。奥さんも気の毒な状況なのに。
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