「夫婦愛を超える愛」リリーのすべて ポールさんの映画レビュー(感想・評価)
夫婦愛を超える愛
画家として暮らす結婚6年目の夫婦
子供は望むもなかなか授からず、、
あるきっかけで自分が男性であることに
限界を感じてしまった夫アイナー
それを愛する妻ゲルダに理解して欲しくて告白をする
ずっと押し殺して生きてきたんだと思うと辛かった
ちゃんと妻のことは愛していたのに、
女性である自分の中のリリーが徐々に大きくなってしまい
頼りにする医者たちにも精神障害と判断され、
当時の理解はなかなか難しい
世間の目は許してくれない
病気ではなく、自然に生きたいだけなのに誤解されてしまう
妻は受け入れられず、戸惑ってしまう
惨めな思いをして夫に会わせて必要なのとお願いするも
リリーもそれは出来ないと涙ながらに拒絶する
その後メイクを落とし妻を出迎えるも
心をズタズタにしたような姿で胸が痛んだ
自分は女なのに体は男で男として生きろだなんて
誰だって自分に置き換えたら辛い
本当の自分として生きれないなんて
その後、妻も理解を示し
最後は1番にサポートをする
手術を受けにいく夫を見送りにくる妻に
ついてきてはいけない
アイナーを消しにいくのだからと
最後にアイナーとしてキスをして
最後の夫婦の姿にアイナーの優しさに
涙無くしては見れなかった
度重なる負担のある手術に体を蝕まれてしまい
最期は女性として本当の姿で幸せそうに
この世を旅立てて良かったと思えた
これが記録に残る上で世界で初めての性転換手術で
その後、苦しむ人の希望になったと思うと
この夫婦の偉業を讃えずにはいられない
事実と異なるとの話もあるが
なにが本当か分からないのでここでは讃えることにする
現在では徐々に声をあげれるようになってきた
その人らしくなんの制限もなく
平等に生きていくのは当然の権利だと思う
一方で驚く人がいてもおかしくはないし
それを受け入れない人がいても仕方のないことだと思う
理解しない人を批判するのではなく
理解を広めること、それしかないと思う
そういう意味でもこういう映画は
両者にとても分かりやすく表現してくれていると思う
エディレッドメインの演技が素晴らしかった