「「アイナー」ではなく「リリー」のすべて」リリーのすべて しろさんの映画レビュー(感想・評価)
「アイナー」ではなく「リリー」のすべて
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アイナー→リリーではなくアイナー=リリーでもなくあえていうならアイナー&リリー、なのだろうか。
アイナーがリリーとして変化していく物語と思っていたので少々驚き、みるみるうちにアイナーがリリーに食われていくのを呆然と見ていた気がした。
アイナー、リリー、アイナーを含んだリリー、リリーを含んだアイナーのそれぞれを違和感なく演じているレッドメインにはただただ脱帽。
笑顔一つで今そこにいるのは誰なのかわかる。
性同一障害に立ち向かったリリーの物語はまだ終わらない。世界中に未だ自分への違和感を抱える『リリー』達はいる。
でもおそらく、彼女は夢の中で見たような生を生きているのではないかと思いたい。
レッドメインだけでなくどの役者も適材適所、素晴らしかった。
でもできればゲルダは包容力と母性にあふれた女性としてだけではなくリリーとの互いを利用している(リリーはゲルダという存在に甘え、ゲルダはリリーを描くことによって生活をしている)共依存的な部分がもうちょっとあると互いの「女性」らしさが際立ったのでは?という気がするけどもそれだと美しくないかな。
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