「美しく強く 静かで誠実な愛の姿」リリーのすべて はちさんの映画レビュー(感想・評価)
美しく強く 静かで誠実な愛の姿
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嵐の前ぶれかのような 静かに心拍数が上がる音楽とともに映し出される湖。終わりの始まりの場所である。
二人が「もう愛せない」と思うことができたら どれだけ楽だったのだろう。
目の前にいるのは夫なのに 彼はもういない。それを認めたゲルダの優しさと強さに心を締め付けられる。一方リリーはアイナーでいることの”努力”の放棄をゲルダに訴えた。しかし最後までリリーはゲルダを愛しており それはきっと彼女であり彼の”努力”だったんだと思うと どうしようもなく胸が張り裂けそうになった。
臨場感のある小さくて大きな音 ズラリと並ぶドレスやシューズなど美術セットも見応えあり。
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