「人生を歩く」ロング・トレイル! 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
人生を歩く
てっきりフィクションかと思ったら、ノンフィクション作家の紀行本に基づく物語。
と言ってもかなり脚色されてるらしく、フィクションと言って差し支えない。
老境になり、ぽっかり心に穴が空いたような日々を送る作家のビルは、ある日、長距離自然歩道“アパラチアン・トレイル”の踏破を思い立つ。妻の猛反対を押し切り、一緒に歩いてくれる仲間を探すが、皆に断れる。そんな時遂に見つかった同行者は、大昔に仲違いしたスティーヴンだった…。
真面目なビルと、その正反対のスティーヴン。
始まる前から行き先不安な二人の冒険は…
開始400mですでにバテバテ。ご老体にはキツい…。
お喋りな女がベラベラベラベラずっとついてくるわ、歩道から外れて車に乗ったらヤバいカップルだったり、珍道中。勿論、アクシデントも。
途中から車で行こうと言い出すスティーヴン。断固として反対するビル。
性格も考え方も何もかも違う二人。口喧嘩ばかり。
しかしそれでも、大自然を一望出来る見晴らしのいい頂きに辿り着くと、これまでのぎくしゃくも疲れもスーッと解消される。
ベタな言い方だが、まるでこの山道は人生のよう。
先も見えず、険しいが、達成感は何物にも変えられない。
渋い名優ロバート・レッドフォードと男臭い名優ニック・ノルティで、コミカルでハートフルなロードムービーとは意表を付く。
珍しい二人のコメディ演技もさることながら、男二人の友情、存在感はさすが。
もうちょっと長距離歩行の苦労さを出して欲しかった。
度々町に下りて来て、何だか遊んでるような印象が…。
ラストも呆気ない。
まあでも、リラックスして見るにはちょうど良かった。
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