「原作と違いすぎ ありきたり」四月は君の嘘 mikuさんの映画レビュー(感想・評価)
原作と違いすぎ ありきたり
見る前のキャスト発表で原作やアニメにはいたはずの公正のライバル2人の名前がなかったので、嫌な予感はしていたのですが、的中でした。
公正のピアノに影響を受けた2人のライバルとの拙作琢磨、ピアノを介して彼が変わっていく様子があまりにも少なすぎる。かをりが現れたことで彼が変わって行ったのは確かだけど、その理由は恋ではなく、かをりを含め色々な人とのピアノを介しての関わりです。そのきっかけを作ったのがかをりだったのです。
それに原作では恋愛要素4 音楽要素6くらいの割合で細かくピアノについて描かれていたはずなのに、なぜ恋愛7 音楽要素3にしてしまったのか。
それにその恋愛模様を描く時でさえ、公正の「かをりは亮太のことを好きだと思っていた」と言う勘違いも描かれていない。めんどくさかったんですかね?監督は原作の漫画を読んだのでしょうか?アニメすら見ていないのではないかと思うくらいです。
言葉を悪くするとただの闘病中の女の子と男の子の恋物語。最後のピアノとバイオリンのシーンは相当練習したのだろうと思うくらいには様になっていましたが、それも内容の薄さであまり感動しませんでした。私は劇場で見ましたが、地上波放送で見た知り合いには「ありがちな話だね」と言われました。原作なら自信を持って否定するのですが、この出来なら確かにありがちです。最後の手紙のシーンとか。「君」呼びは無いし、本当によくある話です。四月は君の嘘から見どころを全部抜いてできるだけ短くした感じ。そりゃ面白くないわ。
これで泣けた人はアニメでは必ずと言って良いほど泣けます。そっちを見て欲しいです。つまんないと思った人も、少なくともこの映画よりは数百倍面白い。映画用にストーリーを変えるにしても変わりすぎ。駄作。