劇場公開日 2016年9月10日

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「これが音楽の力。自由な音楽が紡ぎ出す、形なき愛。」四月は君の嘘 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5これが音楽の力。自由な音楽が紡ぎ出す、形なき愛。

2016年11月4日
PCから投稿

泣ける

悲しい

幸せ

【賛否両論チェック】
賛:独りで苦しんできたピアニストが、奔放なバイオリニストに感化され、周りの愛を音楽によって気づかされていくのが感動を呼ぶ。ラブシーンがないのも嬉しい。
否:どうしても演奏のシーンが多いので、クラシックに全く興味がないと、退屈してしまいそう。

 母の死に縛られ、ピアノを弾けなくなっていた公生が、型にとらわれない天真爛漫なかおりと出逢い、振り回されていくうちに、次第に音楽の持つ本当の力に気づかされていく姿が、感動を誘います。そこにあるのは、どんなに辛くても決して1人ではなく、支えてくれる大切な人がいるのだというメッセージでもあります。
「いっぱい恥かこうよ、一緒に!!」
というかおりのセリフが、とってもステキです。
 そして後半は、次第に弱っていくかおりをなんとか励まそうと、今度は公生が奔走するのが、また感動的です。タイトルの〝四月は君の嘘”の本当の意味が明かされた時、観る人の心に温かな風が吹くと思います。
 気になるラブシーンなんかもありませんので、是非大切な人と一緒にご覧になってみて下さい。

映画コーディネーター・門倉カド