「.」400デイズ 瀬雨伊府 琴さんの映画レビュー(感想・評価)
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自宅にて鑑賞。“テオ・クーパー”のB.ラウスと“バグ・キェシロフスキ”のB.フェルドマンとハンサムな二人に加え、狂演が印象的な“ゼル”のT.キャヴァナーと個性的で絶妙な配役だが、彼等を含め他にもTVドラマで活躍する人が多くキャスティングされている。アーマルコライト等、専門的な用語や設定が登場するが、婚約を解消し酒に溺れた人物の人選等、突っ込み所は散見出来、風呂敷を拡げ過ぎた感がある。ラストの落としどころが納得出来るかどうかで大きく評価が分かれるが、終盤迄のサスペンスフルな展開を愉しむ作品。60/100点。
・大まかな設定とオチは、R.サーリングのTVドラマ『ミステリー・ゾーン "The Twilight Zone"』シリーズ('59~'65)のパイロット版として製作され、シリーズの第一話となった『そこには誰もいなかった "Where Is Everybody?"('59)』を想起した。
・国際色を出したかったのか、B.ラウスの“テオ・クーパー”、C.ロッツの“エミリー・マクシャー”、D.クックの“コール・ドヴォラック(ドヴォルザーク)”、B.フェルドマンの“バグ・キェシロフスキ”と実験に参加する四人のファミリー・ネームは音楽家や著名人を彷彿させるネーミングである。
・見様によっては、K.サザーランドに似ているD.クック演じる“コール・ドヴォラック”が、途中口遊むのは、『2001年宇宙の旅('68)』に登場する人工知能"HAL9000"が初めて唄ったとされる「デイジー・ベル」である。
・オープニング間近、タブレットに表示されるQRコードは、仏版"Wikipedia"のオジー・オズボーンのページにリンクされている。亦、登場する宇宙服は、市販されているレブイット社の(オートバイ用)ライディングウェアである。
・鑑賞日:2016年4月7日(木)