ザ・フューリー 烈火の戦場のレビュー・感想・評価
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人種問題を絡めた対立が闘いを通じて解消される上手いストーリー展開の米国産戦車戦映画
ライアン・リトル監督による2014年製作の米国映画。
ロシアや欧州製作の戦争映画を最近見ていたこともあってか、人種問題を絡めた対立が闘いを通じて解消される上手いストーリー展開と感じた。米国戦争映画のストーリの言わば王道ではあるが、やはり米国映画の脚本は悪くないなとあらためて感じた。
米国軍の戦車がドイツ軍の戦車と戦う訳だが、戦車としての格好良さはやはりドイツ製か。ただ米国戦車の中身までしっかりと見せ、そこに妻の写真とか貼っているのがいかにも米国風。また、黒人俳優K・ダナー・ジェラルドが、二世代に渡り差別に苦しんできてるが、ほぼ主演で、とても有能な指揮官を見事に体現していて感心させられた。
敵戦車をま下から対戦車砲弾で攻撃し爆破するというのも、弱点は確かにそこだからと納得感はあり。また、自国将軍の部下兵士の命を無視する扱い見ての将軍射殺・独軍兵士投降も、ヒトラー自殺後という設定もあり、リアリティ感じた。
そして、今理不尽な命令の下戦わせられているロシア兵士の悲哀・命の軽さを、想像してしまった。
製作はアダム・アベル、ライアン・リトル、脚本・撮影はライアン・リトル、音楽はジェームズ・シェーファー。
出演はアダム・グレゴリー(黒人差別者)、バート・ジョンソン(ドイツ軍から逃げた軍曹)、K・ダナー・ジェラルド(黒人の元指揮官)、アンドリュー・ジョンソン。
過去鑑賞
“ホワイトタイガーナチス極秘戦車”と迷った末にこちらを鑑賞しました。
もっと熱い戦車でのバトルを期待していたのですが、戦争アクションというより戦車ドラマ寄りの作品でした。
映画としてはそれなりでしたが(終戦間際なのに戦車は美麗だったりw)戦争を通して人種差別について考えさせられる作品でした。
どうしてもWWⅡの話だと、ナチスがユダヤ人を迫害した事ばかりに目がいってしまって、米国内での有色人種の差別にはなかなか目が行かないものですが、ナチスとは比べ物にならないとは云え酷いものがあったんですね。
オバマさんが大統領に選ばれたくらいなので、それなりに地位が向上したとは云え、白人警官による黒人の射殺事件でデモがあったり、先日観た“ウインド・リバー”のように先住民に対する差別など、人種問題は根深いものがありますよね。
ラストシーンにあったように、人種など気にせず皆が一つの水筒から水を分け合えるような仲になれると良いですよね。
それにしてもこの誤爆しそうなタイトルは頂けませんね((( ̄へ ̄井)
烈火の戦場で良かったような気がします。
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