「カノンが可愛かった映画」ライチ☆光クラブ RYOさんの映画レビュー(感想・評価)
カノンが可愛かった映画
漫画、舞台共に素晴らしい出来でしたので映画もとても楽しみにしていました。
友人と行きましたが、終わった後友人も苦笑、という感じで…映画は映画で良いところもあったのですが、原作、舞台ともに見せ場であるシーンを省いてしまい、謎のシーンを追加していて残念です。
いくつか気になった点を挙げますと、
☆最初に出てきた汚らしい肉塊はなんなのか?漫画ではゼラは占い師に黒い星がついていると言われますが、映画ではこの肉塊に言われました。結局この肉塊が何かわからないままで、存在が意味不明でした。
☆捕まった際に『カノンが逃げ出す』。ここで漫画の凜としたカノンのイメージが崩れてショックでした。そのあと何食わぬ顔でライチと仲良くしているので勝手な女だな〜と思ってしまいました。
☆ライチ畑×
ライチの木◯でした。
あまりにも小さい木がぽつんとあるので気になってしまいました。家庭菜園という感じがありゼラが頑張って育てたんだなぁと思い心が暖まりました。
☆薔薇の処刑が雑。甘美な処刑なので緩やかにライチはカノンを沈めるかと思いきやぼちゃあああん!と落とします。しかもそのあとカノンがバチャバチャ暴れて全然甘美じゃありません。それと映画でカノンは水泳が得意と自己紹介していなかったような…(していたらすみません)なぜ生きてるのかわかりませんでした。
☆ゼラの死ぬシーンが漫画、舞台と違う。映画を見て頂ければわかると思います。とても楽しみにしていたシーンなんですが…エラガバルスの伏線は回収されませんでした。
☆個人的にこの作品で一番大事だと思っているカノンがライチに向かって『ライチは人間よ』と言うシーンがありませんでした。この映画を見ていて一番ショックでした。私の勘違いでもしあったのだとしたらすみません。
批判的に文章を連ねてしまいましたが、ビジュアルはとても素晴らしかったと思います。雷蔵とカノンは特にぴったりでした。雷蔵は完全に男に見えるのに女性的で『オカマ』にきちんとなっていて可愛らしかったですし、カノンは色白で細く睫毛も伸びていて瞳は大きく化粧っ気のない清潔な美少女でした。
俳優さんの演技も良かったので、脚本がもう少しなんとかなればな…と思いました。残念です。