「悲しい嘘」スキャナー 記憶のカケラをよむ男 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
悲しい嘘
クリックして本文を読む
面白かった。
「才能は自分のためにあるんじゃなく、誰かのためにあるの」
凄い納得できる台詞だった。
お話もキャラクターも、申し分ない。
ただ、少しづつ残念…。
まずは、お芝居の質が…予定調和のオンパレードであること。いちいち大きいのである…。時代劇ではまだマシだったけど、現代劇となると…致命的だ。
普段、舞台に立ち客席に座るお客様に伝えるための手法が身に付き過ぎてるような感じ。
それでも、ご自身的には抑えて、抑えてやってらしたんじゃないだろうかと思う。
それでもデカい!つまりはクドい!
で、無駄に二枚目芝居をしようとする相方…。
ここぞとばかりに、アクセルを開けてくる。
あんたが気持ちよくなってもしょうがないだろ…。「ここ、俺の見せ場!」感が画面から溢れ出してる…見苦しい。
脚本の骨組みも展開も好きである。
ただ!
ただ…妹がついた嘘は悲しい嘘であったとして、そこから全ての事がズレていったとしても…兄貴が雨の中で妹を抱きしめた記憶はなんなんだ?
妹が雨の中、自分の嘘を肯定するために、雨の中ボールを返しに行ったのか?
例えばそうであったとしても、それをフォローする言葉が何もなかったのが不満であった。
「人の記憶は嘘をつく」
「都合のいいように更新される」
既出の設定ではあるが、十分楽しめた。
全編を通してライトなノリであったから、テレビへの続編を目論んでるのかもしれないが…かなり芝居がクドいので、少々疑問である。
コメントする