「フィクションなのに、実録的」オデッセイ akkie246さんの映画レビュー(感想・評価)
フィクションなのに、実録的
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原作は「火星の人」というWEB小説らしい。私は監督リドリー・スコットなので、てっきり「プロメテウス」の続編かと信じて最後まで観てしまいました。笑。地球人はまだ降り立ったことはなく、有人探査自体ありえないことなんだけれども、火星でロケしているのかと思ってしまうほどリアルなつくりだった。冒頭の嵐の描写もそうだし、とり残されたマーク・ワトニーの一人芝居も緊張感あるのに、やたらポジティブで、良かった。この作品は映画館でこそ観るべきだと思う。火星の迫力、宇宙空間の迫力、細部の構築は、大画面でこそ味わえるもの。植物学者という設定だが、NASAの宇宙飛行士だけあって、生命力に溢れている。地球外惑星でのサバイバルという新しいジャンルではあるが、ラストの脱出劇を含めて、ストーリー的にも楽しめる作品だった。あえてここで言うことではないかもしれないが、よく考えられて撮られている。CG部分もよくできている。NASAももちろんだが、フロンティアに挑戦するアメリカ人のタフネスさはすごい。単純な設定ではあるが、数年にわたる物語である。やや、瘦せこけたり、汚れたり、古びたり疲れたりする描写が物足りない気もするが、まるきりないこともない。ラストはいらないかもという説には賛同。船長役のジェシカ・チャステインがクールながら好感もてる役回りで良かった。
宇宙旅行の本質を理解するには最適の作品かもしれない。
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