「ホットスタッフ!」オデッセイ snake666さんの映画レビュー(感想・評価)
ホットスタッフ!
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「プロメテウス」以降、年1本ペースで作品を発表し続けているリドリースコット巨匠の新作。
個人的な解釈では、リドリースコットも、ようやく弟トニーの死を乗り越えたのか、全体的にポジティブな印象をうけた。
ここ最近のリドリースコット作は常に「死」は非情なものだとのメッセージを伝えてきていたが、本作では一変して、絶望に直面しても、希望を失わず乗り越えろ!というものだった。
マットデイモン扮するマークのボヤきもユーモラスで、劇中に流れるディスコソングの名曲の数々もポジティブな印象を与えてくれていた。そして何と言っても物語のオチがハッピーエンドだった事が大きい。
この監督はあまり「説明」をせず、観ている側に様々な解釈をさせる事が多いが、本作はとてもわかりやすく「謎」な部分も皆無でとても親しみやすいものになっていた。
そーしたあたりが、いつものリドリー節とは違うと感じさせてはいたが、火星を描く映像美は相変わらずうなるしかない。まさに職人の極み!
物語も一切ダラけさせず、テンポよく見せる演出もさすがと言わざるをえない。
希望を持たせつつ、同時に絶望感も味あわせ、再び希望をいだかせる、そのアップダウンも、グイグイ惹きつけられるものがあった。
こーした、リドリースコットらしさがありながらも、新たなスタイルにも今だに挑戦し続けているのではと、その現役続行ぶりにあらためて驚かされた作品でした。
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