スパイダーマン ホームカミングのレビュー・感想・評価
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これぞ’17年という時代性にふさわしい見事な跳躍
個人的に、「アメイジング」シリーズの主演二人が好きだっただけに、ソニーピクチャーズがこれを打ち切ったことにやるせなさを感じていた。が、今この最新作を見せられると、結果として、監督、出演者、観客の全てにとって良い判断だったと言わざるをえない。
この映画には、少年が手元から糸を発射してご近所から摩天楼まで自由自在に飛び回る無邪気な喜びと興奮に満ちているし、それに脚本上の小難しいプロットとは無縁の、映像を見ているだけで楽しめる単純明快さがある。何よりもトム・ホランドの全身から放出される「キャッホー!」と絶叫したくなるほどの躍動がたまらない。
クイーンズにある高校の人種比率、快活なメイおばさんの素晴らしさ。それにマイケル・キートン演じる悪役も、もはや善悪を超えたところに彼なりの人生と、覚悟が滲み出ていて絶妙だ。すべての面においてこれぞ2017年という時代性に即した見事な仕上がりと言えるだろう。
悪役が魅力的な作品はやっぱりイイ!
アメコミ映画史上屈指の“動ける主役”、トム・ホランドのフレッシュさも悪くないが、本作のキャスティングの肝はやはりバルチャー役のマイケル・キートンだ。かつてバットマンを演じ、長い低迷期を経て「バードマン」で再び空を舞うヒーローに変身し(作中ではオルターエゴの幻覚という解釈もできる仕掛け)カムバックを果たした俳優が、今度は人工の翼を備えたヴィランに扮する。キャリアを踏まえた起用が憎いが、格差社会の敗者、家族思いの男というキャラクターがまた泣かせる。マーベルもDCもユニバース全盛の昨今、大勢のヒーローを描くのに手一杯で、相対的に悪役の魅力が乏しくなる凡作も多々あるが、バルチャーは合格だ。「ダークナイト」でヒース・レジャーが演じたジョーカーには及ばないとしても、「マイティ・ソー」のトム・ヒドルストン扮するロキと並ぶくらいには記憶に残る好敵手と言えるのではないか。
【”ヒーローって、最高!”15歳の見習いスパイダーマンが、トニー・スタークに認められようと頑張る中で、成長する青春物語。それにしてもホント、アメリカ人ってスパイダーマンが好きだよねえ。】
ー ご存じの通り、トム・ホランドスパイダーマンは、ナント実写化が三度目のシリーズである。ホント、アメリカ人ってスパイダーマンが、好きだよなあ。-
■ベルリンでのアベンジャーズの戦いに参加し、憧れのトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)からスパイダースーツをもらったピーター・パーカー(トム・ホランド)。
ある日、且つてスタークにより仕事を奪われ、恨みを抱くトゥームス(マイケル・キートン)がニューヨークを危機に陥れ、ピーターはたったひとりで戦いに挑むが、失敗しアイアンマンの助けで何とか収拾する。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・いつものように、今作のフライヤーも手元にあり、観賞すると予告編で良く流されていた、真っ二つになった客船を元に戻そうとするシーンなどは覚えている。
・面白いのは、トゥームスが、好きな女の子リズ(ローラ・ハリアー)のお父さんだったり、コミカル要素がふんだんに盛り込まれている事と、ヤッパリ、スパイダーマンならではの独特のアクションシーンは面白いのだな。
・それにしても、今作出演時の英国俳優トム・ホランドの年齢が21歳という事である。マア、彼が演じたピーター・パーカーが15歳という設定なんだけどね。凄いなあ。
後々、シリーズ化するよ!というメッセ―ジがラストのキャプテン・アメリカのメッセージでも言われているが、今作シリーズはまだまだ続くのである。
<目出度く、成長したピーター・パーカーは、アベンジャーズ入りをトニー・スタークから許可されるのだが、いやあ、MCUは商売上手だなあ。
次作も、楽しみであるよ。
あと、個人的に好きなのは今作ではピーターのお目付け役ハッピーを演じたジョン・ファブローである。ご存じ、アイアンマンの監督であり、私の好きな「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」で監督兼主演をしている才人である。じゃーね!>
第一印象は「軽い」
めっちゃ楽しみにしてたし面白かったけど、シビルウォーでのワクワクは...
スパイダーマンMCU単独復帰作
ネクタイはウィンザーノットで、
今度のスパイダーマンはちとお子ちゃま。アベンジャーズの下っ端って感...
良くも悪くもMCU
一人称は僕
サム・ライミ版、そしてアメイジングシリーズ共に、過去作は全部見ていないため、本作が私にとっての初スパイダーマンだったのだけど、かなり良かった。もっとスパイダーマンって、シリアスでダークな感じかと思ってたんだけど、トム・ホランド版は違うらしい。ヒーローになった1人の青年の物語を、笑いを混ぜながらすごくよく描けている。こりゃ、いいわ。
トム・ホランドがたまらなく愛おしい。
セリフの詰め方とか、頼りない動きとか、新人ヒーロー感を出すのがめちゃくちゃ上手い。過去2人のスパイダーマンを見ていないから言えることかもだけど、この上ないハマり役だと思う。少しずつ、ヒーローとしての自覚を持ち、成長していく姿は、アイアンマンやマイティ・ソーを見た時のようなワクワクと感動がありました。
SONYが配給だからか、いい意味で他のMARVEL作品とは違った面白さがありました。シンプルに笑えるシーンが多い。ただ、ピーターのヒーローとしての自分も大事にするがあまり、私生活を疎かにし過ぎるのには少しイライラ。スタークからヒーロースーツを貰う前のエピソードもあると、彼に対する愛はより深まったかな。
中盤のシーンはミッションインポッシブルさながらの緊張感と見応えがあり、手を叩きたくなるほど面白かった。蜘蛛男という特異性を生かした素晴らしいアクション。ヒーロースーツの声(名前忘れた)との会話も個人的にはお気に入りです。でも、アイアンマンとキャプテンの嫌らしさは謎に強調されており、シビル・ウォーと同様、好きになれませんでした笑
なかなか長い道のりだなぁ...この調子だと、アントマン3の公開日には間に合いそうにありません。出来るだけ早めに見れるよう、努力していきます。
文句なし素晴らしい教科書
今更ながらHuluで。
ヒーローモノの作品の教科書とも思える。
あのハラハラ感。
爽快感。
役者の演技。
圧倒的な画の美しさ。
ストーリー。
どれも最高に素晴らしい。
スパイダーマンというフォーマットを、きちんと時代の流れと共にアップデートしてるのが何より素晴らしい。
日本の特撮ヒーローモノも決して嫌いなわけではないが、日本のやつは変身シーンやこじつけが"魔法すぎ"る。
スパイダーマンなどのアメリカンヒーローは、きちんと科学的っぽい要素が多分にあって、飛躍しすぎてなくてイイ。
変身する意味も強引すぎない。
昨今では、シン・ウルトラマンがこれを踏襲してるのが、庵野氏の着眼点はイイ。
昔の日本のヒーローモノには矛盾した点や、嘘すぎる点が多いのを、このように修正していってもらえたらありがたい。
とにかく、やっぱり特撮、CGアニメはアメリカ映画のほうが全然上やなって感じた。
日本のアニメもエエんやけどね。
オレの好みは、やっぱり特撮もアニメもアメリカのほうが上って思ってますわ。
挿入歌にRamonesを起用するとは…マッチしてます。
過去シリーズとは異なるスパイダーマン
2002年に公開された、スパイダーマン第1シリーズ(サム・ライミ監督)は、スパイダーマンの内面の苦悩、葛藤、怒りなどの心理描写にフォーカスしたヒューマン・ドラマだった。超能力はあるものの、生身で戦う、極めて人間的な、唯一無二の孤高のヒーロー像を確立した作品だった。従来の強くて逞しい人間離れしたヒーロー像を打破した画期的な作品だった。
これに対して、新シリーズ(第3シリーズ)の第1作である本作は、第1シリーズとは異なったスパイダーマン像になっている。ヒューマン・ドラマの要素は少ない。孤高でもない。スパイダーマン第1シリーズ公開が2002年であることを考えれば、スパイダーマン像の変化は多様化、複雑化する時代の流れであり、時代のニーズでもあろう。
本作の主人公は、スパイダーマンである15歳の高校生ピーター・パーカー(トム・ホランド)。ピーターはアベンジャーズに加えてもらうため、放課後になると街の細やかな事件の解決に没頭していた。もっと大きな手柄を立てたいと功を焦ったピーターは、アイアンマン(ロバート・アウニー・Jr)の忠告を無視して、翼の怪人・バルチャー(マイケル・キートン)を首領とする一味を捕まえようとして失敗する。そして、アイアンマンの怒りを買い、大切なボディスーツを取り上げられてしまう。しかし、一味の更なる犯行計画を知ったピーターは、手作りのボディスーツを着て、単身、バルチャーとの戦いに挑んでいく・・・。
高校生活とスパイダーマンとしての活動が同時進行していくので、単なるヒーロー成長物語ではなく、恋愛、友情、部活動、といった学園ドラマの要素を盛り込んだ青春物語にもなっている。自分の才能を過信して背伸びして痛い目に遭うという体験、他人に認められたいという強い自己顕示力に根差した気持ちなど、ピーターの心情は、青春時代に多くの人が体験する感情であり、ピーターを見守りたいという父性本能をくすぐられる。
蜘蛛の糸を使った摩天楼をスイングしながらの独特のスピード感溢れる滑空、ヒーロー然としていない生身の泥臭い戦い振りは健在である。また、エレベータなどのアクションシーンのリアリティは増している。一方で、ハイテク技術を重視した戦い振り、相棒の存在&アシストは過去シリーズにはない。チームで戦うということが強調されている。これは、多様化、複雑化する現代を反映したな設定であり、リアリティがあると感じた。
このように、本作は、文句なく面白い作品である。しかし、第1シリーズで確立したヒーロー像を変えてしまったら、スパイダーマンの個性は無くなってしまう。平凡なヒーローになってしまう。幸い、本作は3部作と言われている新シリーズの第1作であり、序章である。新しいスパイダーマンの個性が確立することを信じて、真価が問われる次回作に期待したい。
食わず嫌いはいけません
鑑賞動機:ライミ版こそが至高と確かめたい10割
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