「ゾーイクラヴィッツ」ドローン・オブ・ウォー pigeyesさんの映画レビュー(感想・評価)
ゾーイクラヴィッツ
はレニクラヴィッツの娘らしい。良い感じ。テロリストは昔ながらの神風スタイルで、アメリカ軍はというか今時先進国の軍はどこもそうなんだろうがドローンスタイル。でもドローンのリモート操作のゲームっぽさが何かウォーの新しい局面を提示したとは思えない。歩兵VSカタパルトの時代からその遠隔操作感というか遊戯性は大きくは変わりないだろうとか強がってみるも、やはりネバダ砂漠の狭い箱の中からアフガニスタンの砂漠の家を狙い撃ちできちゃうのは相当気味が悪い。意外とハリボテの街ラスベガスの設定が効いていて、砂漠の中にパージにも出てたみたいな典型的な建売住宅展示場みたいな自宅があって、毎朝通勤でラスベガスを横切ってコンテナボックスに出社してアフガニスタン上空のラジコン飛行機を操作するっていう基本主人公の生活は全てにおいて現実感が伴ってないって話なんだが、電話越しの実体のないCIAからの命令で攻撃するターゲットは本当に敵なのかも分からないけれど、地上軍の仮眠を上空から見守るとか、気が向いたらレイプ繰り返す野蛮というかオールドスクールなタリバン男への憤りは実体が伴っていていくらか人間的だよねという話。でもラストにカタルシスを入れちゃう感じがガタカの人っぽくて、なんだそんな単純なことで気持ち楽になっちゃうの?と思ってしまう。
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