劇場公開日 2015年10月1日

  • 予告編を見る

「これが現代の戦争。その驚愕の実態と、変わらぬ悲惨さ。」ドローン・オブ・ウォー 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0これが現代の戦争。その驚愕の実態と、変わらぬ悲惨さ。

2015年10月2日
PCから投稿

悲しい

怖い

難しい

【賛否両論チェック】
賛:戦場に行かずして戦っている現代の戦争の実態に、心底驚かされる。そして、そんな戦争がもたらす悲惨さや虚しさを、改めて浮き彫りにする展開にも、深く考えさせられる。
否:どうしても単調な任務のシーンが続くので、戦争映画に興味がないと、退屈しそう。必要性に疑問を感じるラブシーンもあり。

 自分の国で普段の生活をしながら、地球の裏側の戦争に加わっているという現代の戦争の実態に、まず驚かされます。カメラの映像だけで、全く爆音がしない爆撃の描写や、トーマスが悩めるスアレスに話す、
「機が撃墜されても、俺は無傷。今1番危険なのは、帰りの高速道路での運転だ。」
というセリフなんかに、全てが表れていると思います。
 同時に、どんなに形が変わっても、戦争が多数の無関係な人々の命を奪い、関わる者の心を蝕んでいく悲しいものであるという普遍的なテーマにも、しっかりと言及しているのが印象的です。
 軽い気持ちで観られる内容ではありませんが、現代における戦争の悲惨さを改めて考えさせられる、そんな作品です。

映画コーディネーター・門倉カド