「命懸けでバカをやる覚悟。笑えるのに心にも響く、主人公の凛々しい姿。」探検隊の栄光 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
命懸けでバカをやる覚悟。笑えるのに心にも響く、主人公の凛々しい姿。
【賛否両論チェック】
賛:ヤラセ番組の本編と、撮影風景とのギャップが、笑いを誘う。そんな中でも、馬鹿馬鹿しいことを必死でやる姿に、不思議と感動もさせられる。
否:ストーリーそのものもかなりシュールだが、笑いも結構好みは分かれそう。
「『探検隊』の撮影クルー」という、なかなかありそうでなかったシチュエーションの映画です。普段面白おかしく観ている番組の裏側を垣間見られるようで、それだけでも思わず笑ってしまいます(笑)。途中、ヤラセ番組の本編と、それを撮影しているところが交互に出てくるので、そのギャップがより一層笑いを誘います。にも関わらず、そんな彼らが、はたから見るとアホらしいことを一生懸命取り組んでいる姿を観ていくにつれ、終わる頃には感動すら覚えてしまうから、不思議です(笑)。
そんな探検隊のストーリーを際立たせているのが、何といっても藤原竜也さんの迫真の演技です。「『決死の覚悟で挑む隊長』を演じる熱血俳優」という難しい役どころを見事に体現されていて、一見するとおバカなことに死に物狂いで取り組む姿を、これでもかと真剣に演じていらっしゃいます。反政府軍を前にした白熱の説得シーンなんかは、言っていることは面白いことなのに、何故か思わず圧倒されてしまいます(笑)。
どんなことでも必死になってやっていれば、必ず報われる瞬間がある。そんな大切なことを、笑いのオブラートに包みながら教えてくれる、ステキな作品だと思います。是非劇場でご覧下さい。
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