「満たされない心」二重生活 ミチさんの映画レビュー(感想・評価)
満たされない心
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登場人物の殆どが嘘をついている。
あの大学教授は主人公が1人目の対象者の尾行に失敗する事も、2人目の対象者が自分になる、と言う事も全て想定内だったのではないか?
他人を通して自分はどう見えているのか、どんな存在なのか知りたかった。
リア充って言葉があるけど、それは見せかけで実は心の奥底では空っぽだとか、満たされないとか人は誰も同じ
なのかも知れない。
教授は売れない女優に妻役を頼むけど、演じていないつもりでも誰もが石坂の様に父親として、夫として、会社員としての顔がある。秘密があるからこそ、家族に優しく出来るのだろう。
教授は母親の前でずっと良い息子を演じて来たのだろう。病床の母親に偽の婚約者にまで会わせて安心させる。その偽の婚約者を好きになったのか、「いつかまた会える?」と彼女に聞くが答えない。
教授が死ぬ事を選んだ理由があるとしたら【孤独】か。
何の為に生きていくのか虚しくなってしまったのか⁈
人は抱えきれない孤独を持っている。
そこから解放されたいと思った時、死にたくなるのだろうか?
教授もまた孤独な人だった。
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