「名ホラー映画」アンフレンデッド 蜷川吝塀さんの映画レビュー(感想・評価)
名ホラー映画
今夜(2025/05/02)、通算4回目を観ました。
国内外問わず、本作をやかましくて観るに堪えないと考える人が多いようです。
個人的に、映画でもドラマでもアニメでも関係なく、やかましい作品は苦手ですが、本作においてのやかましさは自然なものとして解釈できます。
【ファウンド・フッテージ】というジャンルは、『ブレアウィッチプロジェクト』や『search/サーチ』や『ヴィジット』などが挙げられます。わざとらしい演出や演技が絡むと、『ノロイ』の様な出来になってしまう、“非常に難しいジャンル”です。
そんな中、本作ではキャスト全員、これといったキャリアもない無名俳優。
なんと一発撮りで、まさしくリアルタイムのホラー作品です。本作を観れば一目瞭然ですが、ビデオ通話を介して想定外のことが頻発します。
被害者であるローラ・バーンズを除く全員が、スネに傷がある若者。たとえ誰にも言えないやましい物事を抱えていないとしても、たとえ友人とネット通話で馬鹿話していたとしても、自室で一人、得体の知れない事が何度も起これば、叫び声を上げるのはごく自然しょう。
あまつさえ本作では、友人が何人も不可解な最期を迎えます。声を上げない方が不自然です。
本作は90分を下回る“クソ映画”のレッテルを貼られる80分台の映画で、ケチをつけられるのもわからんでもありませんが、『パニックフライト』のような掘り出し物があるのも事実。本作はそんな掘り出し物だと思います。
ネット状況が悪いのを逆手に取った恐怖表現は、今でも頭にこびりついていて、思い出すと鳥肌が立ちます😱最後のシーンはウケ狙いですね(笑)
ただ、誹謗中傷が人を死なせるという事実は、9年前の本作を観ても分かります。
ネットの中傷、虐め行為に晒された現代の若者を、中年をとうに過ぎた自分は不憫に思います。
この映画は、“夜独りで観ると怖いやつ”なので、苦手だけど観たい方は複数人でご覧ください。
あと裸体は観られませんが、家族で観ると気まずくなると思います⚠️