劇場公開日 2015年6月6日

「躍動する男性美」マシュー・ボーンの「白鳥の湖」3D きりんさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0躍動する男性美

2023年4月14日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

「リトル・ダンサー」、
「愛と哀しみのボレロ」、
「王は踊る」、
そして
「マシュー・ボーンの白鳥の湖」。

小学校3年生の僕に
「踊ってみたいか?」と訊いてくれたのは母だった。
近所の大学の講堂に「谷桃子バレエ団」が公演に来て、僕を連れて行ってくれた母。
「チケットはありません、でもどうしてもこの子にバレエを観せたいの」と、あろうことかガードマンに頼み込んで、裏口から客席に入れてもらった母って どんだけー(笑)

歩いて帰りながらの、夜の舗道。
いま見てきた夢の世界への興奮に、それこそ夢見心地に踊る僕に、母はすぐにバレエを習わせてくれたのです。

50年少し前のことです。
「アッ!男だ!」と、初めて男子を見て叫ぶ女の子たちに迎えられて、僕もバレエ教室でリトル・ダンサーになったのでした。

やめたのは3年ほど経ってから。
僕はその発言を覚えていないのですが、「男の子はトウシューズを履かせてもらえないらしい」という失意で教室をやめたらしい。
続けていれば熊川哲也か首藤康之か。

「リトル・ダンサー」では、同じマシュー・ボーンの振付けでアダム・クーパーがラストシーンを衝撃的に飾っている。

書いていてふと思ったのだが、僕のバレエを父はどう思っていたのだろう、今度きいてみよう。

きりん