スケルトン・ツインズ 幸せな人生のはじめ方のレビュー・感想・評価
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邦題が映画と観客の間にでしゃばってくる感が酷い。
邦題で一番むかつくのは(キャッチ・コピーもですが)、あー、このテーマとか分かり辛くね?いや、なんかもやっとした終わり方じゃね!?つって、答えをタイトルにつけちゃうパターンです。
こっちに足し引きさせて、答えを求めさせて!と思う。
映画と私の間にでしゃばってくる感。
彼女と息子の間に割り込むママ感。
あの、軽くいちゃいちゃしながら分かり合っていくから、ママはあっちに行っててください。
お願いします。
自殺しようとしていた双子姉マギー(クリステン・ウィグ)のところに、病院からゲイの双子弟マイロ(ビル・ヘイダー)が自殺未遂をしたと連絡が入る。
何故2人は10年間疎遠なのか、なんで自殺するくらい鬱々としているのかは分からない。恐らくそうだろなーというエピソードはちょいちょい出てきますが、詳しくは語られない。
双子弟の入浴シーン、双子姉のダイビングシーン、"水に潜る"水に関係するシーンが多い。
双子の息の合った辛口ジョーク、寄り添う感じがいい。
小難しい嫁(双子姉)を貰った夫役に、ルーク・ウィルソン。
一人だけ状況が分かってないその脳天気さに、救われるような、救われないような。
いい子だって分かってるけど、苛々する野球部のテンション高め女子マネージャーみたい。
俺の愛情で君を救うぜ!っていうふわっとした夫、いい人、いい人、いい人、いい人だから(今の時代っていい人って褒め言葉?)!って自己暗示にかからない双子姉は、馬鹿な男達とのHに救われている。
15歳の時に関係を持った、おっさん教師を忘れられない双子弟の純情に嫉妬な双子姉。
相手のことを分かりすぎるから、思いすぎるからの衝突、確執。
疎遠だった理由が、見えてくる。
役者さん達はほぼ有名なコメディアンなのに、こんなにも重苦しい。
でも嫌いじゃない。かなり重量感のある、ブラック・コメディです。
過去をぐだぐだ語らないところがいい。
過ぎ去った日は変えられない。そんなことより、現在と未来があるのみ!
母親と夫とゲイの彼氏との関係は修復されず、なんの結論も出ない。
でも、生きて行く。二人で。
水槽の中を泳ぐ赤い二匹の金魚、それを眺める双子で終わる。
水はここに繋がるんです。脚本が上手くて、久々に鳥肌が立ちました。
2014年のサンダンス国際映画祭で、脚本賞を受賞しているのも納得です。
でも案の定、日本では評価が低い、と。
やっぱ毒舌熊が出て来るような、分かやすいブラック・コメディでないと、日本では難しいんでしょうか(笑)
まさかの、ビデオスルーです。
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