劇場公開日 2015年5月30日

「滑稽だが漢気溢れグッとくる、“DT映画”として一つの正解を示した作品。」SEXエド チェリー先生の白熱性教育 Opportunity Costさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0滑稽だが漢気溢れグッとくる、“DT映画”として一つの正解を示した作品。

2015年6月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

映画「シックス・センス」「A.I.」で世界に名声を轟かせた神童ハーレイ・ジョエル・オスメント。
彼の“アレな感じ”な経歴と成長を嘲笑する作品か……否!
“熱すぎ”な熱血教師の“鉄板”DT物語でした。

兎にも角にも主役のエドが滅茶苦茶イイ。
DT特有の距離感、押しの弱さ、卑屈感、嘘体験、その他諸々。
観ていて痛々しさ、映画「桐島、部活やめるってよ」の映画部の面々を観ているような気持ちに。
…と同時に、色々と右往左往しつつも一本筋が通っており漢気に溢れている。
その格好良さをハーレイ・ジョエル・オスメントが好演。
時折見せる寂しげな表情は故フィリップ・シーモア・ホフマンも彷彿させ。
華は無いものの強く残る演技巧者の印象にグッときました。

作品の設定/構成も良かった。
エドの親友のジョックス野郎、JT。
正反対のJTと親友であるエド。
違和感と同時に漢の友情とエドのイイ奴感が際立ちます。
何よりグッときたのが終盤の展開。
彼が嫌々ながら始めた課外授業の顛末に少々グッときつつ。
ほぼほぼ風呂敷を畳む段になっての或る行動。
喉から手が出る程に渇望した“アレ”を己の心情と照らし合わせて決断する。
そのエドの格好良さ。
ググッときた……と同時に中盤以降から澱のように重ねられた違和感が一気に解消された爽快感がありました。

滑稽だが漢気溢れグッとくる、“DT映画”として一つの正解を示した本作。

悪戯けが過ぎた邦題/ポスターアートにゲンナリすることが多いのですが。
本作の邦題/ポスターアートは……アレはアレで良い。
正確に言えば、アレはアレ“位”で良い。

この邦題/ポスターアートに好印象を持つ方は必ず楽しめると思います。
オススメです。

コメントする
Opportunity Cost