「素敵な作品だけど」ラ・ラ・ランド Aoさんの映画レビュー(感想・評価)
素敵な作品だけど
この映画の存在を知ってから、ずっと日本で公開されるのを楽しみに待っていた。大好きな俳優ライアン・ゴズリングとエマ・ワトソンがロマンチックで楽しいミュージカル映画の主演で出るなんて観るに決まってるし好きに決まってる!と思った。実際、予告編を観たらそれだけで泣きそうになっていたくらいだ。
観終わって、結論を言えば、とても素敵な作品だったとは思う。だけど、心の中にずっと残るような大好きな作品になったかというと、それは少し違った。
最初のミュージカルの始まり方はわくわくしたし、音楽は大好き。主演の2人も息のあった掛け合いで、魅力が出ていて素晴らしかった。
絵的に美男美女は映えるなー、と思った。目の保養。
途中ディズニーみたいだなと思ったけど、最後の展開は切なく、好みが分かれるところだろう。
私は良い終わり方だったと思う。
それなら何故、少しもやもやするのか?
デイミアン・チャゼル監督の作品は、前作の「セッション」も観たけど、この作品も含めて、とてもキャッチーで緩急のつけ方が上手い。観ていて興奮するポイントが必ずある。ただ、私は観ていてどことなく置いていかれるような、虚しさを感じる瞬間があった。
理由はよくわからないけど、スポ根精神のようなものだろうか。それを上手く現代的にアレンジし、とても計算高く仕上げている点だろうか。
あまり深く考えず、気軽に観た方がいい作品なのかもしれない。私にとっては。
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