「夢見ることへのお灸映画」ラ・ラ・ランド showさんの映画レビュー(感想・評価)
夢見ることへのお灸映画
もともとミュージカルは大好物ですし、THE HOLLY WOOD!って雰囲気も大好物、しかも本監督の前作「セッション」がかなりストライクな映画だったこともあり、不安要素0な状態での鑑賞でした。
結論から言うと、
「しばらくは観たくありません!!」
序盤のLAロケシーンでは「「ワーナーのスタジオ見学行ったなー」とか「グリフィス天文台の夜景は綺麗だったなあ」とか、旅行で訪れた場所が出てくるたびにアガっていたのですが、
物語が進むにつれ、夢を追うことにがむしゃらになり、挑み、傷つき、もがく主人公たちの境遇に、過去の自分と今の自分を重ね合わせてしまって、エンドクレジットまで心が締め付けられる思いをしました。
全てをかけて目指していたものを放り出して、自分はいま一体何をしているんだろう。。。
と、鑑賞後のいま、ただただ呆然としています。
作家を目指し、戯曲を書き上演をしていたあの日々は、一体なんだったんだろう。
あの頃の自分からは、あまりにも遠く離れてしまって、その影すら見えません。
夢を追い続けることだけが正しい生き方とは思いませんが、
あまりにも中途半端で無責任に諦めてしまったんじゃないか、と自責の念にかられています。
本作は、「真剣に夢を追う人」にはエールとなり、「中途半端に夢にすがる人」にはダメ出しになるような映画です。
たぶん当時の自分が観ていたら強く肩を押される映画になったかと思うので、ぜひ当時の自分に観せてあげたいです。
今の自分には、キツいお灸となりました。
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