「ブシェミとマン。」靴職人と魔法のミシン ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
ブシェミとマン。
先祖伝来のミシンを使って靴を御直しすると、何とその靴の
持ち主にヘンシーン!っていう大人のお伽話になるんだけど、
主人公にA・サンドラーってことは一筋縄でいかない話だろう
とすぐ察しがついちゃうもの。摩訶不思議な世界感は冒頭の
先祖達が何やかやと話している光景(ここよく分からんかった)
からの、あ~なるほど!に繋がるんだけど、じゃあそこから
楽しいファンタジーが待ち受けているのかと思うと違ってて、
どちらかというとかなりブラック満載で、笑えるかどうか^^;
靴職人さんの立場を借りれば、御直しの際に何となく分かる
らしいのだ。靴の持ち主がどんな人間でどんな生活をしてるか。
それが楽しいかどうかは別として、うだつの上がらぬ毎日を
生きている主人公には、他人に為り代われることが楽しくて
仕方なかっただろうなぁ…初めのうちは。ほんの人助けという
つもりであれこれ手を出した主人公が、やがて思わぬピンチに
遭遇するのだが…。ミステリーホラーではないので^^;最後は
無難に?終わるのだが、名優がしれっと登場して真相を語る
あのあたり…感動というより狐につままれた主人公同様呆然。
そもそも隣りの床屋がブシェミかよ~おい…^^;なんて笑って
いたのは大正解で、あれはブシェミで良かったのか!あはは。
カエル顔のバーキンおばさんも健在、場をかっさらうド迫力。
サンドラーのボケに周囲の重鎮が目立って活躍してくれるので
全然ドキドキしないけど安心して観ていられる…という感じ。
いちばんの功労者は(役の上での)メソッド・マンで、この人が
冒頭からずっと使われる^^;という様々なシーンでの顔面憑依、
サンドラーになった時のあの頼りなげな顔が愛らしいの何の!?
お見事な使い分けでございました。
(古い街並みの靴屋さんや床屋さん、何とか残して欲しいもんね)