「原点回帰であり集大成の傑作!」さらば あぶない刑事 Cyanさんの映画レビュー(感想・評価)
原点回帰であり集大成の傑作!
主演の舘ひろしさん・柴田恭兵さんが、初めて制作当初から携わって作り上げられたとのことで、舘さんのいうあぶない刑事の“原点回帰”が見事に結実した作品だと感じました。
あぶない刑事を愛している方であれば、随所に過去作品のオマージュといえるようなシーンがちりばめられていることに気づくと思います。
ただ、ファン向けのコアな作品というわけではなく、ストーリーも面白くまとまっていて、初めて「あぶない刑事」をみる人にとっても存分に楽しめるエンターテインメント作品になっていました。
特に、悪役で登場する吉川晃司さんと夕輝壽太さんの演技が恐ろしく素晴らしかったです。凶悪過ぎる!
正直いって、リターンズ以降、90年代・2000年代の作品に対しては、個人的にあまり好意的な印象はありません。
今作でのインタビューでの「今まで僕が感じていた失敗」(舘さん)や、「荒唐無稽になりすぎていた」(柴田さん)という発言からも、主演のお2人にもモヤモヤしたものがあったことがわかりました。
その2人が自信作だとおっしゃっていたように、定年まであと5日と迫ったタカとユウジは、これまで以上に輝いていて、期待以上のアクションをみせてくれていました。
80年代作品のファンで、最近あぶない刑事から遠ざかっていた人でも、今回の作品は心の底から楽しめるし、「さらば」と名を冠するにふさわしい集大成といえる傑作ではないかと思います。
エンドロールまでスクリーンに釘付けになること間違いなし!
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