「主役の魅力不足分は親父で補う」トランスポーター イグニション スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)
主役の魅力不足分は親父で補う
前三作で主役を務めたジェイソン・ステイサムのいないトランスポーターで、果たしてどこまで楽しめるのか、不安要素の方が大きかったリブート版?でしたが、見てみたらまあそれなりには楽しめましたかね。
相変わらずルールが途中からどうでもよくなっちゃうのもいつも通り、荷物が人なのもいつも通り、超絶ドライビングテクニックを披露しつつも終わってみれば普通にアクション映画になっているところもいつも通り、新鮮味は薄かったですが、まあシリーズファンならば良く言えば安心して楽しめる仕上がりだったと言えるのではないでしょうか。
ただ、どうしても比較せずにはいられない主人公の魅力に関しては、ジェイソン>>>エド・スクレインぐらいな感じで、正直最後までスクレインに馴染むことが出来ませんでした。
モデルのようなスラっとした体型に甘いマスク、今までのフランクとはあえて全く違うタイプを選んだのでしょうが、いまいちキレのないアクションで迫力不足、セクシーさも不足、と言うか思いのほかそれほど強くなくて、ちょっとイライラしちゃいましたよ。
しかしその分を補ったのが、レイ・スティーヴンソンが演じた元スパイの父親でしょう。
ある種親子のバディムービー風にしたところだけは、新味を感じましたね。
またこの親父が相当なスケベ親父、しかも元スパイのくせに結構な足手まといなのが、逆に味のあるキャラクターに繋がって、完全に主役を喰っていた印象です。
もし続編が作られるのなら、今後もW主役的な感じで楽しませてほしいですね(スクレインだけでは厳しいので)
ストーリーは相変わらず大雑把、警察の間抜けぶりや瀕死かと思ったらピンピンしてたりと、とにかく突っ込みどころは数え切れないほどでしたが、とりあえず4人の美女がちゃんと美女してました(これは重要(笑))ので、そこは大目に見ましょうと言うことで・・・。