「劇場でずっと観たいと思いつつ、観れなかった作品。DVDで拝見。ツイ...」あえかなる部屋 内藤礼と、光たち ipさんの映画レビュー(感想・評価)
劇場でずっと観たいと思いつつ、観れなかった作品。DVDで拝見。ツイ...
劇場でずっと観たいと思いつつ、観れなかった作品。DVDで拝見。ツイッターでは高評価を目にしていたが、内藤礼から取材を断られているということで正直あまり期待していなかったものの、良い意味で想像していたものと全然違い、不意打ちで、胸を鷲つかまれた。内藤礼から撮影を断られるまでのテンポはすごく良くて、どうなるんだろう?と、ヒリヒリするサスペンスのようだった。しかし、そのあともすごく新しい手法(?)で、モデルが登場したと思ったら、女性はどんどん増えていく。ドキャメンタリーという手法の境界に挑んだのかなと。シモーヌ・ヴェイユの登場なども個人的には泣けたし、詩みたいなところもあり、文字で読みたい映画だった。(エンドロールにはデュラスの名前もあった)。危ういバランスですべてが吊りさがっているような、女性的な表現といえばそう言えるかもしれない、あまり見ないタイプの映画で、そういう意味でも五つ星をつけたい。内藤礼は、もはや人前に現れないことでその存在意義があると思った。アーティストを登場させないのに、アーティストの本質を描いた稀有な作品だし、後半は生きていることそのもののような、答えのない作り。映像や音楽のセンスもとても良い。
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