「ドクスがいたから家族が幸せになれた」国際市場で逢いましょう mittyさんの映画レビュー(感想・評価)
ドクスがいたから家族が幸せになれた
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やっと観ました。ずっと気になっていた『国際市場で逢いましょう』
心がほっこりする、いい映画でした。胸が熱くなるシーンが何度もあり、あっという間に2時間が過ぎました。
年老いた主人公ドクスと妻ヨンジャが語り合うシーンから始まりますが、現在と過去が交錯しながら進み、1950年、12月にビクトリー号が避難民を乗せて興南(フンナム)埠頭から脱却しようとするところから物語は本格的に進みます。
ドクスは船に乗る時に、背負っていた妹のマクスンの手を離してしまい、離ればなれに。妹を捜しに行った父も行方不明に。
以後、釜山に行ったドクスは妹の手を離してしまった自分を責め、それはトラウマのようになります。父の最後の言葉「家族を守ってくれ」という言葉通り、母や弟、妹のために身を粉にして、働きます。ドイツの炭鉱での出稼ぎ、ベトナム戦争の技術者としての仕事は命を掛けたもの。波瀾万丈のはずなのに、ドクスはいつも優しい笑顔を振りまき、苦労している辛さを顔にも出さずに。この姿だけでも感動です。これが本当の男の強さなんでしょう。ファン・ジョンミンの優しい笑顔がよかった。またまた、自分の中でファン・ジョンミンの株が上がりました。
ドクスが露店を決して売り渡そうとはしないワケもよくわかってきます。終盤、孫たちに囲まれて団らんの時を過ごしますが、途中で席を外し、一人自分の部屋にこもって、亡き父親と涙ながらに対話するシーンが印象的。ジーンときます。
ラストのドクスとヨンジャの会話。素朴だけど、いいラストでした。
「なぜ、私と結婚したの?」
「キレイだから」
「お前はなぜ、わしと結婚した?」
「愛しているから」
互いに「ウソでもうれしい」
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