「ベラスケスとかゴヤ、時々ダリ」アンジェリカの微笑み SHさんの映画レビュー(感想・評価)
ベラスケスとかゴヤ、時々ダリ
伝統的なヨーロッパ絵画のような画面で非常に美しさを感じる。
カットカットが長く、ゆったりとした時間が流れる。その上ピリスのショパン、眠りの魔の手が容赦なく忍び寄る。
おとぎ話のように展開するが、決してファンタジーなどではなく、あくまでリアリズムを根底とした作品。もしかしたら主人公の視点で描かれたならばファンタジーになり得たかもしれないが、あくまでひいた目線で物事を捉えている印象がする。
死を神秘的に扱っているものの、カメラはあくまで冷静にその死を捉え続けているが故に、なかなか単純な感情でこの映画を見ることができなかった。ストーリーはそれほど難しいものではないけれども、感情のもって行き方は一筋縄ではいかないというのが正直な感想。
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