バトル・オブ・ライジングのレビュー・感想・評価
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重い映画ではあるが
気分的にはハッピーエンドを見たかったのだが、
1810年の小説『ミヒャエル・コールハース』を元にした作品であり、
小説自体が16世紀に実在したザクセンの体制反逆者の事を書いているよう
なので、全体的に理不尽で暗鬱とした雰囲気であるのはしょうがない。
それにしても本作品は非常に丁寧に、時代背景に実に忠実に作られていて
制作側のこだわりと誠実さが窺える。
N○Kの時代劇などはすぐに 現代風にアレンジして、髷をオールバック風
に改変したり、庶民にまで履物を履かせたりしているが、この映画では
ハエは飛び回るし、馬小屋は汚いし、服は汚れ、裸足で歩き回っている。
これが当時の暮らしなんだろうと、感じさせる。
正義を貫き、自身をも法に従って裁かれたという結末なんだが、
反乱者の末路としてあり得べき幕引きとして、体制側そして協会への配慮が
あったのではと思えてならない。にしても男爵への因果応報として極刑と
ならないのは極めて消化不良。旧約聖書も目には目をとあったはずなんだけど…。
さて映画はセリフが極端に少なく、説明的な描写も少ない。
なによりシーンのつなぎ方が唐突なために、展開に追いつき辛い場面が
何度となくあった。
カットする際に切り過ぎたせいで 分かり難くはなっているが、骨太の
いい映画だと思う。
荘厳な雰囲気の歴史ドラマ
荘厳な雰囲気の歴史ドラマとゆう感じ。
冒頭の馬商人としての生活が映ってる部分が美しい。
英雄歴史ものにしては、静かな印象を感じ映画だった。
はじめは自分のプライドを曲げることができない故に
家族が犠牲になっていくのでこうゆう男の英雄譚かーキツいなと思っていたが、
物語の主軸が戦いではなく、自分のプライド故に抜いた刃をどうすればいいか次第に分からなくなる英雄の話なので、思ったより深みのある話になっていたのが面白かったが、映画全体的に首尾の良さがもう少しあればよかったな。
中世の世界で生きるマッツ・ミケルセンがめちゃくちゃ美しいので、彼の存在が映画自体を支えている感じ。
キャストも豪華だけど、もう少しエンタメ寄りか作家性の強いルックどちらかに振っていたらもっと良い映画になるのにと思う。
景色は綺麗がこんな世界に住みたくない
切ない寡黙なマッツ
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