「大作の後篇としては短すぎ、話も回収しきれず」進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5大作の後篇としては短すぎ、話も回収しきれず

2015年9月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

前篇は世間の酷評ほど私自身は見れなくもなかったのですが、後篇はさすがに擁護のしようもない出来だった印象で、酷評派の意見にほぼ同意って感じですね。
私は原作未読、アニメ版は何となく見てたぐらいなので、全然原作ファンではないですから原作と違うどうこうは正直どうでもいいのですが、いくらなんでもこれだけ無理やり話を作り上げてしかも面白くないとなると、さすがに問題ありだなと思ってしまいましたよ。

そもそも大作物の後篇で87分って、ほぼ詐欺レベルでは?
前篇も確か90分強ぐらいでしたし、全体的に無駄な会話劇も多かったですから、うまくまとめれば2時間40分ぐらいで一つの作品になった気がして、何か無性に腹が立ってきました。
まあこれで面白かったならまだ百歩譲って許せるのですが、後篇の出来がとにかく酷かったですから・・・。

前篇はまだ巨人に襲撃され恐怖に満ちた世界観がそれなりには伝わってきて、オリジナルキャラの暴走は割り引いてもまだ見れたものだったのに、後篇は何なんでしょう・・・大きくなったり小さくなったり、もう何でもありな「伸縮の巨人」になってしまったではありませんか。
そうなるとシキシマ隊長の行動にも全然説得力がなくなってしまい、終盤はもう気分的に冷めて見る気が失せてきちゃいました。

エレン、ミカサ、シキシマを演じた役者達も、こんな演出だと皆大根にしか見えないから本当に可愛そう。
ただ叫ぶだけで各人の心理描写も薄いから、尚更ね。
俳優は、ハンジの石原さとみ以外誰も得しない映画だったような。
しかし最後の最後に何であんなシーン入れたの?寒いんですけど・・・。

スペランカー