「プロモーション映像作品ですね。」進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド えのきちさんの映画レビュー(感想・評価)
プロモーション映像作品ですね。
『進撃の巨人 エンド オブ ザ ワールド』を鑑賞。
諫山創の大ヒットコミックを実写映画化した「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」の後編。
原作未読であるからか前編では腑に落ちない事が多々あり、後編では「全ての謎が明らかになる」との事だったので多少は期待して劇場に。
しかし、その期待はやはり裏切られる事となった。
巨人に襲われ、恐怖の淵にあった前編に対し、後編では人類が巨人たちに反撃する。のかと思いきや肝心の人類は全く役には立たない。
エレンをはじめ一部の人間が巨人化し、その巨人達が大活躍。もはや人類も巨人あったものではない。
戦いの理由を忘れてしまったのかと心配になってしまう。
特撮技術に関しては前編同様によく出来ており、前編ほどグロイシーンもないので安心して見ていられる。
テレビなどで紹介されても「すごい映像」という文句しか聞こえてこない。
それもそのはずで、他に褒められる所がないのだからしょうがない。
上演時間がたった90分弱しかないのに、無駄なシーンや、やたらと尺が長く退屈なシーンが多い。
戦闘シーンも短調で無駄に長い。
肝心の巨人の謎が解明されるシーンなどは手抜き以外の何者でもない。そんな事をやっている暇があったら前編で広げた風呂敷を畳むことに専念してもらいたいものだ。
前後編合わせても180分強。
うまく編集すれば充分1本にまとめられるし、ラストシーンではまさかの次に繋がるかのような演出。
観客を馬鹿にするにも程がある。
前後編観終わったのに全くスッキリできない。
この程度の出来では、もはや言い訳のしようもない。
巨人を映像化しただけの自己満足作品であり、脚本も演出もめちゃくちゃ。冷静に映画作品として鑑賞すれば相当酷い作品である事は間違いない。
巨人が動いて戦っているシーンを観たい方以外には全くお勧めできない作品である。