パプーシャの黒い瞳のレビュー・感想・評価
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ジプシー、知ってそうで知らなかったジプシー
20世紀初頭から始まるパプーシャたちの終わりのない旅が、微細な光の陰と輝きの風景として記録されている。
簡単な映画ではありません。
第二次世界大戦を挟んで時間が目まぐるしく往来し、更につられて舞台も移動するので、私は完全には理解できませんでした。自分の国を持たないロマ族の実態と、文字を書けなかった女性が文字を学び、そして、詩作に手を染めるようになるものの、結果として、自身を幸福にはしなかったことなどが、観終わった後に判ってきました。しかし、本当にこの映画を理解したという実感が持てません。多分、DVDなどで、2,3回、見直さないと理解できないと思います。若い頃のパプーシャと詩人になってからのパプーシャも登場人物が、誰も彼もが似ていて誰が誰なのか区別つきませんでした。
そうは言っても、なかなか深い味わいのある映画でした。
モノクロの画面の美しさが際立っていました。
画は美しい
タイトルにある通り、引きの画は美しいです。最初はおお!(゚∀゚)と画の美しさに驚いたりしていたのですが……。それも見せ方に工夫なく繰り返すので早い段階で飽きました笑
そして、単純に長い。上映時間二時間超えですがこんなにいらないです。特に見せ方にアイデアもないジプシーの旅路が延々と続くので眠気が。実際寝てるであろう方もちらほら見かけました。描写が丁寧、というのとは違います。そこで描きたい、表現したいものに対して、尺がだぶだぶ、単純に無駄。映画の時間軸も変に入れ替えるのでなく始めから一本道でよかったと思う。
はっきり言って観ていて面白くなかったです。ニーチェの馬視聴の際の苦痛に似たものを感じました。題材は良いし、けっこう期待していただけにガッカリ。
壮大なモノクロームの世界観が美しい。
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