「この映画自体が詐欺みたいな映画だったよ。」フォーカス saikimujinさんの映画レビュー(感想・評価)
この映画自体が詐欺みたいな映画だったよ。
ウィルが天才詐欺師を演じるっていうもんだから
僕が大好きな「最後の恋の始め方」のヒッチみたいに、
ユーモラスで知的でスマートで女にモテて、でもちょっと天然なウィルが見れるかと思って期待して見に行ったのだが、、、
ちょっと違う!!!
どの要素も不完全!
大してユーモラスじゃないし!知的だけど穴があるし!スマートではあるけど全然愛らしくない!
しかもこの映画でのウィルは屈託のない笑顔を見せないんだよ。
いやそれどころか何処となく暗い表情をいつもしてる。
やだ!俺はそんなウィル見たくないよ!いつもの笑顔を見せてよ!
だってそれが俺たちが見たいウィルじゃないか!
そういう意味でウィルスミス好きとしては肩すかしで、残念な映画だった。
ウィルの彼女役のマーゴットロビー。この人すっごい綺麗。
「ウルフオブウォールストリート」でディカプリオの嫁役をやって一躍有名になった女優さん。
いままだ24歳!若い!美しい!
すっごい綺麗なんだけど、ちょっぴりおバカさんで抜けてる感じが『ウルフ~』では良かったんだけど、今回はあまりしっくりこなかったな。
何だか普通の役だったね。ウィルを嫉妬するために全てやってたのよ!って所はかわいかったんだよな。
やっぱりそうゆう役が彼女は似合うね。ちょっぴりおバカさんなところ。
普通に綺麗で、出来る女!みたいなのは絶対合わないね。
だからさ、今作では彼女の良さが上手く出てなかったんだよ。
だってウィルがこの子にそこまで惚れ込む理由がわからなかったもん。
確かにすごく綺麗だけど、天才詐欺師がルックスだけであそこまで夢中にならないでしょ。
じゃーどこが好きなの?って考えると、わからないもん。
脚本については、ボロボロだね。とにかくズルイ!
全部後出しジャンケンっていうかさ。ラストなんかはどんでん返しが続いてすごいことになってるんだけど、あれ?なんかおかしくね?それじゃーさっきのあのシーンはなんだったの?みたいなさ。
腑に落ちない点がどんどん出てくるわけ。
そういう意味では、何だかこの映画自体が詐欺みたいな映画だったよ。
それも巧みな詐欺じゃなくてさ、雑で強引な詐欺。
こりゃ脚本が悪いよ。
思えばあのフットボール観戦の所とか全然腑に落ちないよ。
潜在意識の中に「55」を根付かせる?
そんな不完全で信頼できないものに億単位のお金かける?
それって詐欺でも何でもないよ。それこそギャンブルじゃん。
実際確率でいうと58%とか言ってるし。(どうやってその数字出したんだよ)
天才詐欺師がそんな信用ならない手口使わないでしょ!
ウソ発見器の方がまだ確率高いじゃん!
しかも「55」が出ずにもし負けてたら次の手も用意してあるとかってさ。嘘つけよ!!
作り手が都合良いように作ってるから、見てるこっちは納得できないよね。
あの中国系の大富豪の人は凄い良かったけどね。
もっとあの人を見ていたい気分だったよ。
調べてみたらB・D・ウォンって名前の役者さんなんだけど。実は結構色んな作品に出てて。
「ジュラシック・パーク」
「エグゼグティブ・デシジョン」
「セブンイヤーズインチベット」
「ジュラシック・ワールド」とかね。
この映画で特出すべきはやはり超絶テクを持つスリ師 アポロ・ロビンズがコーディネーターで参加してるってところだね。時計を盗む所なんかはアポロっぽいなぁと思ってたらエンドクレジットに名前が出てて、やっぱり!と思ったよ。役者としても少しでてるみたいね。
アポロのスリ手口を見たことがない人は是非見たほうがいい。本当凄いから。
https://youtube.com/devicesupport
実際さ、お前はスリ師なのか詐欺師なのかどっちなんだ!ってのはあるよね。
スリ師と詐欺師って根本的に違うじゃん。
スリ師は手先や注意力を器用にコントロールして気付かれない様に盗むわけじゃん。
一方で詐欺師は心理戦に近いから、似たようで異なるものだと思うんだよね。
映画の頭ではスリの手口を沢山見せておいて、後半の物語の基礎となるのは詐欺の話だから。どっちなの?っていうかさ。なんかフワフワしてるよね。
どっちもやりたいならさ、折角スリ集団を冒頭で見せてるんだから、こいつはスリが上手いとか。こいつは結婚詐欺専門とかさ。こいつはハッカーとかさ。そんな風に人物ごとの特色とか見せてくれればいーのに。