「ラフ・シモンズさん」ディオールと私 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
ラフ・シモンズさん
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パリコレの舞台裏に密着したドキュメント、今夜はイブだから華やかな映画が良いと思ってなんとなく鑑賞。
クリスチャン・ディオールは昔、ネクタイを1本位買ったことがあるがそもそも女性ブランドなのでそれほど興味があった訳ではありません。馬子にも衣装といいますが、高級ブランドを身につけたがるのはコンプレックスの裏返しかもしれませんね、だからと言う訳ではないのですが贅沢なオートクチュールの世界というと貴族文化の継承、貧乏人からすれば鼻持ちならない香りもします。ただ、ディオールさんの女性らしさの具現化の試みは着飾った女性がいることが平和のシンボルといった思想に基づいているので共感できます。
タイトルの「ディオールと私」の私はディオールのアトリエを継ぐことになった新進デザイナーのラフ・シモンズさん、監督・製作のフレデリック・チェンさんと同様に華やかなパリコレの世界にメンズスーツのデザイナーが跳びこむ意外性に惹かれます。抜擢したのはヴィトンやディオールの会長を務めるベルナール・アルノー氏でしょう、古典的裁縫技術と若者文化を融合させたジル・サンダースでの仕事ぶりに惚れ込んだのでしょう、ブランドビジネスに長けた人だったのでやることが野心的ですね。
さて畑違いの世界に飛び込んだシモンズさんは、期待に応えることが出来るのでしょうか・・、というのが作品のテーマの様ですが、抽象絵画から受けた着想を基に奇抜なプリント布を創らせたり、ショーの会場を無数の生花で飾り付けたりと芸術的な才能の持ち主であることは納得できました。その後カルバン・クライン、PRADAなどのクリエイティブディレクターを歴任しているそうです。
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