アリスのままでのレビュー・感想・評価
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遺伝するタイプの
派手な演出もなく、ほぼジュリアン・ムーアの演技のみに頼ってる認知症モノ映画。彼女を外部から観た客観的行動や表情に注目すべきで、家族遺伝型だと告白されても母親を見守る娘たちや夫の姿の献身的な姿に感動する。
若年性アルツハイマー症は進行が早い。今までも様々な映画で描かれてきたけど、ニューヨークの一家族という静かな描写に現実味を感じた。そんなほんの数年の物語。際だっていたのがビデオメッセージに映る過去の自分と現在の自分。対比すれば老け顔メイクの凄さもわかるし、過去に命令される心理が絶妙だった。
言語学者という設定や娘と単語ゲームをしている様子も面白いし、演劇の道を選んだ末っ子リディアとの対話が熱い。アリスが死を迎えるまで彼女は付き添うことだろう。
好きな認知症作品は『明日への記憶』
頭にくる認知症TVドラマは『大恋愛~僕を忘れる君と』・・・演技とはいえむちゃくちゃ濃厚なキスシーンではムロツヨシに腹を立てた。羨ましくもある・・・
演技だということを忘れる
家族性アルツハイマーも辛いね
やっぱり最後は愛だよね。
若年性アルツハイマーになった女性とその家族の話。 家族に遺伝するも...
認知症を治す医学の発展に期待
ジュリアン・ムーアの演技力がすばらしく、だんだん認知症が進んでいくのがどれだけ怖いか理解できた。
最初はゆっくりとそして途中からはどんどん進んでいくつらさ。
トイレがわからなくなりお漏らしするシーンは恐怖さえ覚えた。
認知症と診断されたときはまるで出口のないMRIの入り口のようで
いまからどんどんMRIの中へ吸い込まれていき、自分は誰か、脚がどこにあるかわからず宙に浮き暗闇をさまよっていく感じであろうか?
本格的な高齢化社会を迎えている中、ますます認知症の人が増えている。老老介護はもはや当たり前になってきていてお金、時間、援助などいろんな犠牲のうえに成り立たっている。
認知症と理解してから病状が進んでいくのが良いか、わからないまま進んでいくのが良いかわからないが少なくとも記憶は宝物だと理解はできた。
何らかの形で記憶を書き留めていこうと思わせてくれた映画だった。
暗証番号やパスワードだけじゃなく記憶にとどめておきたいことを。
切ない💧
アルジャーノンに花束をのオマージュ作品?
ダニエル・キイスの傑作SF「アルジャーノンに花束を」
主人公の白痴が、脳に手術を受けて、天才になり、やがてもとの白痴に戻ってしまう。という作品。「まごころを君に」として映画化もされた。
主役の名がチャーリーで、恋人の名はアリスだった。確か…
ストーリーもよく似てるし、何らかのつながりがあるとしか思えない。
ま、それはそれとして、
以後、ネタバレ
自殺未遂事件は、当然家族の全員が知るところとなったのだろう。映画では語られていないが、アリスには常に付き添いが必要になったことで明白だ。
そこでどんな悲劇が繰り広げられたか知る由もないが、少なくとも、アリス本人はそのことすらもう覚えていない。実に哀れな、結末である。
そして、夫が仕事のためにアリスを娘に託し、別れを告げる時の無念と溢れ出る愛情の涙。アレック・ボールドウィンの静かな演技が素晴らしい。
この作品の意義は、病気と戦ったアリスの、それでも失われない物ってなんなの?という問い掛けだろうか。
自分へのビデオレターに、「あなたはよくやった。悪くない人生だった。」とねぎらうメッセージ。仕事で大きな業績を残し、3人の子を育て、十分に養育し、今や二人の孫に恵まれ、持たざる者にすれば、羨ましいほどの成功を収めている。
そして、娘からの質問に答えるアリスの、「愛…愛について」朧気につぶやくセリフが、この映画が本当に伝えたいことを強烈に語りかけてくる。
知識や教養、地位や名誉より、最後に大切なのは…
いろんなものを失ったアリスが、最後まで失わなかったもの。
2016.6.23
癌なら恥ずかしくなかった
身につまされてしまう。リアル!明日は我が身。
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